つづき

その後、山口代表とともに、相馬漁港関係者や相馬市長、南相馬市長と会い、現状の課題と要望等を伺いました。

漁協組合長より、「まず現場を見て頂きたい!」と申し出があり、早速、全壊した漁港市場に移動しました。
そこには原発避難区域の浪江町の漁師の方が来ていました。
震災後、初めて相馬漁港を訪ね、変わり果てた市場に失意の相を浮かべていたのが忘れられません。

福島県内にあった1000隻の漁船のうち、200隻が無事でした。
1週間前、漁港に来た時よりも漁船数が増えていて、相馬港に結集している様子がうかがえました!

瓦礫撤去作業は、内陸部から行っているため、漁港まで到達するにはまだまだ時間がかかりそうです。
漁協再開は困難の様子でしたが、一部でも操業できれば、福島県漁業全体にとって、一筋の希望の光となり、大きな励みとなると確信しています!

私は、千葉県勝浦漁港から5隻の船を、岩手県大槌町漁協に提供した地域連携事例を紹介し、その実現に全力を尽くしていこうと決意しています。


山口代表は、どこへ行っても、被災者の手をとり包み込むように握手をしながら励ましの声をかけていました。

ちょうど相馬漁協で握手をしていた時、浪江町から避難してきたという30代の男性が、突然、
「漁をさせてくれ!菅総理は何をしているのか!」と、激昂しながら山口代表に訴えられました。

山口代表は、男性の話に真摯に耳を傾け、じっと見つめながら、「その声をしっかり受け止めます!」と力強く述べました。
すると男性は握手を求め、最後は泣きながら「宜しく頼みます」と深ぶかと頭を下げられました。

男性の真剣な命がけの訴えに、山口代表も「絶対に期待に応える!」と固く誓い、信頼の握手、まさに命と命の触発の一瞬でした!