若松謙維衆院議員  先の統一地方選挙に完勝した後も、公明党は各地の統一外地方選挙で連戦連勝を続けている。


浜四津敏子代表代行 6月は千葉・市原市、茨城・伊奈町、神奈川・大磯町で1議席増、北海道・松前町で議席回復、茨城・旭村では初議席を勝ち取りました。しかも、ほとんどの議会で過去最高の得票数を獲得したのですから、まさに破竹の勢いです。


神崎武法代表 これで統一外選挙の連続勝利記録を、平成8年3月から88カ月連続に伸ばした。議席維持だけでなく、議席増にも挑戦しながらの連続勝利なのだから、すごいことだ。ただただ党員・支持者の皆さまの献身的なご支援の賜物です。本当に心より感謝申し上げます。


冬柴鉄三幹事長 これに反し、わが党を目の敵にする日本共産党の退潮は止まらない。公明が議席を増やした市原市で3議席から2議席へ、大磯町でも2議席から1議席に後退。大惨敗した統一選後も低落傾向に全く歯止めがかからない。


若松 滑けいなのは、共産党の志位委員長が5月末に行われた同党の会合で、次の衆参国政選挙について、2000年の参院比例区で獲得した433万票が取り組みの起点となると言明したことだ。これに基づいて試算し、次期衆院選で13議席(すべて比例区)、来年の参院選で5議席(選挙区1、比例区4)となるとし、「そこから『どれだけ前進するか』――これで選挙の結果がはかられる」と訴えている。最初から、最低ラインを基準にするなんて随分、弱気な皮算用ではないか。


藤井富雄常任顧問 共産党の衆議院の現有議席は20だから、7議席減の13議席がいわば勝敗ラインだと。また15議席(選挙区7、比例区8)が改選を迎える来年の参院選では10議席減の5議席を勝敗ラインとするということだろう。あらかじめ敗北を見込んで、今から執行部の責任回避の予防線を張った、ということではないか。負け続けたので“敗北恐怖症”に幹部が陥っているんだよ。


若松 つい3、4カ月前まで、実は共産党は、盛んに「共産党の値打ち」なるものを宣伝していた。志位委員長などは昨年末以来、「日本共産党の値打ちは、世界でも、日本でも、地方でも、進歩的政治の担い手として輝いている」「いま輝く日本共産党の値打ちを…おおいに語る選挙戦にしていこう」などと格好つけて叫んでいた。ビラや街頭でも、その「値打ち」論とやらを大宣伝していた。


藤井 その結果、有権者が下した共産党の「値打ち」は大下落。やっぱりメッキがはがれてしまった。


浜四津 ところで、公明党が自民党との連立に参加した当初は、社民党や当時のさきがけのように「自民党に生き血を吸われて、党が衰退する」と言われた。その後はまた、法案や政策の決定に対して、実際の現場のやりとりを見ずに「どこまでも付いて行きます下駄の雪」などと公明党を揶揄する声もあった。


藤井 しかし、公明党は衰退どころか着実に前進している。消えてなくなる「下駄の雪」どころではない。今や公明党は連立の要と言われているではないか。与党にあって、なくてはならない存在、連立の軸の存在だ。


神崎 1999年10月、公明党が自民党との連立を始めたのは、日本の切迫した危機を救うためだった。国の破たんを避け、国民を守るためだった。日本発の世界金融恐慌が憂慮され、深刻な不況、荒廃する教育や老後の不安……。あのままでは日本は沈没しかねなかった。公明党の連立参加は、まさに日本の危機を未然に防いだと自負している。


浜四津 公明党の判断基準は、常に「国民のため」という一点です。権力は善悪どちらにも働く。しかし本来は人間を幸せにするための手段であるはず。公明党はこの3年9カ月間、権力の内側からその“質”を変える戦いに挑み、確実に変えてきました。


若松 あっせん利得処罰法、官製談合防止法、行政評価法の制定はクリーン(清潔)を身上とする公明党が与党にいればこそできた法律だ。永年勤続国会議員の各種特典制度見直しも、これまでの政権では結局、手が届かなかった。


冬柴 公明党が、与党の中で“庶民の目線”からの政策を一つひとつ積み重ねてきた成果だ。こうした公明党の戦いを国民はじっと見ているし、評価もしている。



「大衆とともに」の原点 公明議員は五体に刻み行動を
藤井 その上で確認しておきたいことがある。「大衆とともに語り大衆とともに戦い 大衆の中に死んでいく」。この立党の原点こそ、私たち公明党議員は永遠に忘れてはならない。この魂を五体に刻み、公僕として国民に仕きっていく。それを今こそ行動で示していくべきだ。


神崎 公明党は今、与党にいる。国政を動かす側だ。それだけにどこまでも謙虚に、誠実に、この実践に徹したい。尊い原点を忘れては権力の魔性に食い破られるだけだ。


若松 先日、太田昭宏幹事長代行がミッキー安川さんのラジオ番組に生出演した時も、ミッキーさんは献身的に公明党を支援する支持者の戦いを取り上げていた。「素晴らしい。できないよ、あんた。手弁当もって走り回っているんだから」と絶賛していた。私自身も日夜、そのことを身をもって痛感している。


冬柴 支持者の皆さまの献身的なご支持があって、今の公明党がある。私たちも活躍させていただいている。支持者の皆さまに感謝し、礼を尽くすのは当たり前のことだ。仮にも威張り散らすような者は公明党議員として失格であると肝に銘じたい。


浜四津 結局、公明党の議員は「利己」ではなく「利他」に徹すべきで、この根本を忘れるとズレが生じると厳しく自戒していきたい。


藤井 そう。竹入義勝、藤原行正、竜年光などは結局、エゴのかたまり人間だった。だから、引退後は、手のひらを返すように世話になった党や学会を口汚なくののしる、つまり「恩を仇で返す」という最も恥ずべき人間失格の行動に堕だした。


神崎 彼らが党から永久追放されたのは当たり前だ。


藤井 本当にそうだ。竹入は「陸軍士官学校卒」などと学歴を詐称。竜は東京・五反田駅近くのビル建設に絡んで2000万円ものカネを受け取った疑惑など、カネと女の山ほどの醜聞。藤原はヤクザに人殺しを頼んだり、自分のグウタラ息子を支持団体の創価学会の会長にしようと画策した“狂気の沙汰”の数々。大橋敏雄も学歴詐称や3300万円もの不正献金受領疑惑、乱れた女性関係などと、そんな隠してた自分たちの“爆弾”“スキャンダル”発覚を恐れて、己を“正当化”するために反逆・背信に走ったという面がある。


神崎 こうした背信・忘恩の徒を党はいかなる時代が来ても絶対に許してはならない。


冬柴 公明党は7月3日、今年中にも予想される衆院選、来年夏の参院選に挑む第1次公認予定候補53人を発表した。21世紀の公明党を担う新人16人を含め、いずれの皆さんも日本の将来を託すに足る頼もしい方々ばかりと確信している。


神崎 衆参選挙とも熾烈な戦いとなるが、だからこそ、私たち議員、候補、家族が先頭に立って、死に物狂いで支持拡大に取り組んでまいりたい。火の玉となって戦おう。


冬柴 次期衆院選、参院選勝利に向け、まず全議員が先頭に立って「地域サポート運動」をより一層活発に展開していきたい。全国で3500人に迫る議員ネットワークが公明党の何よりの強みだ。地方議員、国会議員の迅速な連携プレーで地域のニーズ(要望)を的確に捉とらえ、地域から政治を変える戦いを断固として進めていきたい。


神崎 今月中旬からは全国12カ所で行う「第2弾列島縦断フォーラム」も始まる。党幹部で3つのグループをつくり、全国の主要都市で皆さまからの貴重なご意見、ご要望を伺い、今後の政策立案に生かしてまいりたい。


浜四津 今、各地で中小企業の皆さまに大好評の借換保証制度は、昨年各地の「フォーラム」で頂いた強いご要望を基に公明党が強力に推進したものです。


神崎 衆院選は首相の決断次第で、また政局次第でいつあるか分からない。私たち議員は常在戦場の思いで臨んでいきたい。まずはこの夏、われわれ議員は“すべてに率先”を合言葉に団結し、断じて公明勝利を開く戦いに勇躍先駆していこう。