昔、作家の山田詠美さんがエッセイに「小説を書く時は、冒頭の書き出し3行が書けると、その後は終わりまで書ける」というような内容を書かれていたのを読んだ記憶があります。
最初の3行で、長い長い物語を最後まで書けるのか・・・と感心しました。
私の場合「最初の3行」で最後まで書ける・・・ことはまったくできませんが、原稿のゴールまでのルートを決めることさえできれば、その後はずっと楽になる・・・という感じです。
長い原稿を書く時はいつも、これから山登りをする・・・というイメージが湧いてきます。
頂上というゴールを見据えて、このルート、あのルートと探している感じ。
NHKのドキュメンタリーで高山へのチャレンジを追った番組を何度か観たことがありますが、そこに出てきた登山家も頂上を見据えて、あれこれルートを検討していました。
どのルートもリスクはある。でも、ルートが決まれば、あとは山に張りついてチャレンジあるのみ、という点には同じものを感じます。
人生の終わりを見据えることも、実は同じなのかもしれません。
ルート(生き方)はさまざまある。
もちろん、違ったと思えば、途中で変えればいい。
ガイド(専門家)はいるけど、環境は変わっていくし自分の体調も影響するから、必ずしもアドバイス通りにはならなかったりできなかったりする。
体験談も参考にはなるが、その通りにはできない。
そして……、自分が進むしかない。
私自身も、イバラだらけの道を大した装備もないまま歩いているなあと思っています
でも、その道は明るく照らされている。
ゴールで待っている人がいることもわかっている。
・・・これって、なかなか幸せなことなのかもしれませんね。
難所だらけだということが見えてしまいますが、「明るい道」であることは大切なポイントではないかと。
情報が道を明るくすることもありますし、一緒に歩く仲間がいることも道を明るくしますよね