発達障害じゃなくて視覚機能が低いのかも。その3 | アメリカ発 発達障害のお子様を持つご家族へ伝えたいこと

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こんにちは!

 

この記事の続きです。

 

 

 

<固視> Visual Fixation 物を一定時間凝視すること

 

自閉症スペクトラムの人の多くは 固視ができないか、固視をしすぎるかが問題になりますが、これも視覚機能が未発達で、視覚としての固視に問題がある可能性があります。

固視ができないと

ー 人の目を見ることができない

  どんなに一生懸命「私の目を見て!」と言っても、固視ができないのならば、絶対にできるようにはなりません。視覚の問題を音の刺激で治すことはできないし、言葉で治すこともできません。

 

ー お絵かきなどを最後までやりとげられない

  長い間絵を見ていることができないので、最後までやりとげられません。

 

ー 視覚情報が断続的に細切れでしか入ってこないため、混乱を招き、問題行動を引き起こす。

 

子供の問題行動の原因は、しつけがなっていないとかやる気がないとかではなくて、もしかしたら視覚機能の問題なのかもしれません。

 

<アイトラッキング> Visual Tracking

水平方向、縦方向、円形に動いているものを、頭を動かさないで目だけで追える能力です。

 

自閉症スペクトラムの子供はこれをやろうとすると頭も動いてしまうことが多いです。

 

この能力は人の顔を見て、感情を読み取る能力にも影響します。

 

下の写真を見てください。

 

右側の上下2つの写真の中の赤線は自閉症スペクトラムの人の目線を追ったもの、左側の上下2つは定型発達の人の目線です。

 

定型発達の人の目線は人の顔の目と鼻のあたりに集中しているのに対して、自閉症スペクトラムの人の目線は全く別のところに行っています。 これでは人の表情を読み取ることは難しくなるので、人の表情からその人の感情を感じ取ることは非常に難しくなります。

 

アイトラッキングの機能には

 

ー 友達がブランコに乗っているのを見る(友達の行動を見る意味もあるが、ブランコにぶつからないようにするためもある)

ー ボールをキャッチする

ー スポーツをする

ー 文章を読む (アイトラッキングができないから文章が読めないのをディスレクシアだと誤診断される場合もありますが、アイトラッキングの問題ならば比較的簡単に治すことができます。)

 

などがあります。

 

アイトラッキングを発達させるには

 

ー 鳥の羽やシャボン玉、風船など、ゆっくりと動くもので遊ぶ。

  自閉症スペクトラムの人の目はゆっくり動きません。なので、ゆっくりと目を動かす練習をします。

ー 懐中電灯を使って遊ぶ

  仰向けに横になって、天井を照らしてその動きを見る

ー ボールをゆっくりと転がして遊ぶ

  目に情報をゆっくりと取り入れる練習をさせる。

ー 散歩する

  足元を見て歩くのではなく、まっすぐ前を見て歩き、周辺視野に何が見えるかを見る。視野を広く取る練習をする。

 

などがあります。

 

続きます。

 

読んでいただいてありがとうございます。


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