驚愕!質問の仕方を変えただけでこんなに話せるようになるの〜?!?! | アメリカ発 発達障害のお子様を持つご家族へ伝えたいこと

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こんにちは!

 

今日は以前ブログに書いた7歳のAくんから学んだことです。

 

 

 

Aくんのところに通い始めて1ヶ月ちょっとたった頃だったと思います。トレーニングのために私とAくんが遊んでいるところをビデオに撮ってそれをもとに師匠にアドバイスをもらいました。

 

そのときに言われたのが、質問の仕方を変えてみること。

 

私はそれまでAくんに質問するときには

 

「お水のみたい?」 とか

「恐竜ごっこしようか?」 とか

「これやってほしい?」 

 

みたいな、英語で言う Close ended questions (YesかNoで答えられる質問)をしていました。

これだと簡単に答えられるんですが、話は広がりません。

 

なので、もっと Open ended questions (YesかNoでこたえられない質問)をしてみるようにアドバイスされました。

Open ended questionsというのは、英語で習った5Wを使った質問の仕方です。

 

第一段階では What Where Who (それと Which) を使う質問

それに答えられるようになってきたら

第2段階では When (時間のコンセプトが理解できていないと答えられないため)

それができるようになってきたら

第3段階では Why (さらに高度なロジックが必要なため)

を使った質問をしていきます。

 

例えば 

Aくんが 「恐竜」 とだけ言います。 

今までは

ニコニコ 「恐竜!」

ニコ 「恐竜でパックンパックンしてほしいの?」 と Close ended questionで聞いていましたが

 

Open ended question にすると

ニコニコ 「恐竜!」

ニコ 「恐竜で何をしてほしい?」 と聞くことになります。

そしてここで 5−15秒待ちます。

 

何度もしつこいですが、自閉症スペクトラムの子供は質問を受けてからそれを脳内で処理して、答えを考えて、答えを言葉としてアウトプットするのに5−15秒かかるからです。

 

(実は今日もAくんの家に行ってきたのですが、今日は答えがアウトプットされるまでに最長25秒かかりました!! 多分今一生懸命言葉をきちんと発音しようとAくんは頑張っているんだと思います。 言葉に出す前に似たような音を何回か発音してから答えることが今日は多かったです。)

 

待っても答えがない場合は 選択肢を出します。

ニコニコ 「。。。」

ニコ 「恐竜でパックンパックンしてほしいの? それとも恐竜ダンスしてほしいの? それとも恐竜をたべてほしいの?」

といった感じです。

そのときに、多分こう答えるな、と思うことは 最後の選択肢にしないようにします。 最後に言われたことをリピートするのは簡単だけど、全部の選択肢の中から選ぶ方がいろいろと考えるからです。そして、最後の選択肢はちょっとぶっ飛んだ、笑っちゃうような変なことにするとウケます。

 

そしてまた5−15秒待ちます。

 

そこでスルーされたら そのままでいいです。 赤信号に戻ったら、嬉々として一緒に同じことをします。

答えらしきものがもらえたら。。。(ジェスチャーでもいいです。)

ニコニコ 「ぱ。。。」

ニコ 「恐竜パックンパックンしてほしいんだね! 答えてくれてありがとう!!!! ママ Aくんが何をしてほしいか教えてくれると何をすればいいかわかるから すごく嬉しい!」

のようにとーっても喜んでください。

 

これは 私にとっては目からウロコでした。プロの先生でも多分無意識にClose ended questionを使っているような気がします。

 

Aくんのお母さんに こういうアドバイスをもらいましたって報告したら、彼女もよく考えたらずっとClose ended questionを使っていたし、学校の先生もみんなClose ended questionを使っているとのことでした。

 

Aくんのお母さんはこの話がとても腑に落ちたようで、さっそくAくんへの質問の仕方を変えてみたら。。。

 

な、な、なんと! Aくん ちゃんと質問に答えられることが発覚!!! 

 

Aくんのお母さんも私も大喜びの大感激!!

 

同時に 私にとってものすごくショックだったのが、どうして自分がAくんに対してそういう質問の仕方をしていたのか というところを掘り下げてよーく考えてみたら、私の中で Aくんはほとんど話さないから、Open ended questionで質問してもどうぜ答えられないだろうという勝手な思い込みがあったことに気が付いたことでした。おそらくお母さんも先生方も私と同じような理由で無意識にClose ended questionを使い続けていたのだと思います。 

 

Aくんのためを思って一生懸命がんばっているまわりの大人たちがネガティブな思い込みを持っていることが原因で、無意識のうちにAくんへの接し方が決められ、それがAくんの可能性をねじ伏せてしまっていたことに気づき、世界中でどれだけの子供たちがAくんと同じように周りの大人の勝手な思い込みのせいで能力を十分にだせずにいるんだろうと思い、冷や汗が出ました。

 

このあたりから 実は いろいろと治さなければいけないのは 子供たちではなくて、むしろ周りの大人たちの思い込みや偏見なのだということに気がついてきました。。。  奥が深いなあ。。。滝汗

 

 

2週間くらい前のロッキー山脈の夕焼けの写真です。コロラドは近所を車でちょいと走っていても雄大なロッキー山脈が見えるので心が洗われます。今日はポカポカ天気で半袖で大丈夫でしたが、明日からぐぐっと気温が下がり、月曜日は雪の予報です。

 

 

読んでいただいてありがとうございます。


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