「ダメかな…オレじゃ…」
「べ、別に…そんなんじゃ…急に…」
「ご、ごめん…急じゃ困るよな~
いいよ、ちゃんと送って帰ってやっから~」
電話でタクシーを呼ぶ祐希
「ごめんな、今日は無理言って
買物つき合わせて…いいもの選んでくれてありがと~な
お前のも…買わないといけないな…
なんが、いいかなぁ~」
「ごめん…」
「ん、どうした…?」
「せっかく…誘ってくれたのに…」
「仕方ないって、急じゃ誰だって困るもんな~気にすんなって~」
タクシーが来た
乗り込む二人
「いいよ、平子さんの行きたいとこで…」
「え、じ、じゃ~」
車はホテルの前に止まった
フロントでカギをもらい部屋に案内された
祐希は荷物を置いて
コートを脱いで
ベッドにダイブした
「あ~~~あったけぇ~」
その様子を見て笑っちゃう健太
「マジ、このまま寝てぇ~」
少しお酒も入っていた祐希は
ホントにそのまま寝入ってしまった
「マジ~寝るのはぇ~」
仕方なく健太はシャワーを浴びて
テレビ見て、ゲームして、スマホして
さすがに眠くなったので
ソファーで眠ってしまった
しばらくすると
祐希がふと目を覚ました
「あれ…寝てた…」
まわりを見ると
ソファーに健太が寝ていた
それに気づいた祐希は
健太を起こさない様に抱えて
ベッドに寝かせた
健太の寝顔を見ながら
「ごめんな、オレが誘ったのにオレが先に寝ちまって」
祐希は健太の頬を触りながら
「せっかくの時間、無駄にしちまったなぁ…」
そのまま軽いキスをする…
祐希はその間
シャワーを浴びたり、映画を見たり、していた
早朝祐希はどこかに電話をしていた
そこへ
健太が目を覚ました
「起きたか、健太」
「平子さん…もう起きての?」
「昨日はごめんな、オレが誘ったのに 先に寝ちゃって~」
「オレも疲れてるって思ったから、あえて起こさなかった。
あれ、でも俺…ソファーに寝てたよな…?」
「オレがベッド占領してたから、寝れなかったんだろ~
だからさ起きてお前を抱えてベッドに寝かせた」
「そ~なんだ…」
「でも、せっかく一緒にいれたのに
寝るだけで終わりって、ど~も納得いかんなぁ~」
「仕方ないってそれは」
「だからさぁ~今日一日、一緒にどっか出かけよっかって思って」
「でも、今日の仕事は?」
「それなら大丈夫!ちゃんとマネージャーに連絡して調整してもらったから」
「えぇ~大丈夫なのかよ?!」
「そんなん簡単に調整なんかできんのか?」
「今回はうまく出来ました!」
「もぅ~勝手なことすんなよなぁ~」
「その事はホント、ごめん。
でも、オレのせいで時間を無駄にしちまったから…
それのおわびってゆーかさ
オレが納得出来ないからさ…
今日こそは健太に楽しんでもらえたらなって、思っただけで…」
「平子さん…」
祐希は健太の側に行き
優しく抱きしめた
「オレのわがままで、嫌な思いさせて…ごめんな…」
「…」
「こんなんだから…嫌われるんだろうなぁ…」