おはようございます。

 

こちら伊豆は、雨が降っています。

そう、少しのんびりできます。

それに、花粉症の症状が和らぐので雨の日は好きです。

ただ、この3月になると、、、喘息が出てくる。

咳が出だすと止まらなくなる。

息がしにくくなる。

死ぬかと思ってしまう。

ストックしてある気管支拡張剤のシールを

胸の間に貼る。

そして、吸入器をシュッと口を開けて吸う。

数分すると、、、嘘みたいに症状が治まる。

 

子供の頃に、息がハアハアとして呼吸しずらいなと思っていた。

集団内科検診の時に学校医の医師に、

小児喘息と告げられたことがあった。

納得した。

私は、、、

なぜ持久走がとても苦しいのか、、、途中から走りずらくなるのか、、、ビリになるのか、、、

その他のスポーツは意外と普通以上にできる。

でも、、、山間部に住んでいて、喘息って、、、と思っていた。

姉と妹に、言われたことがある。

「○○ちゃんは、たぶん、2歳の時に肺炎になって死にそうになったから、

 肺が弱いんじゃないの。」

と。

そういえば、そういうことがあった。

私の幼児の頃は、肺炎になると

お医者さんが

「家に連れて帰って、座敷に布団を敷いて、寝かしておきなさい。」

と、言ったそうです。

そう、もう諦めなさい。助からないと言う意味なのです。

 

でも、次の日の夕方に、私は起き上がって、とことこと歩いて、

夕食の支度をしている母のもとへ行き、

「あーたん、まんま。」

と、言って驚かせたとのことです。

 

二度あることは三度ある、、、

 

はい、高校生の時です。

体育の授業中、、、グラウンドを一周ずつ、

先生の言うタイム時間内に走るということをやった。

走れないものは、走れるまでやるとなった。

タイムが早くなるにつれて、走れないものが増えていった。

私は、この体育の教師を尊敬していなかった。

まともに授業の指導をやらないからだ。

ただ、走れと言うだけなのだ。

私は、反抗心というか、先生に対して、そんな教師でいいのか?

と分からせてやりたかったのもあった。

最後までやり切る。先生みたいにずるい人間ではないと示したかった。

私は貧血も持っていた。

走っている途中で、息が出来なくなってきて、目の前が暗くなってきた。

それでも走りぬくと言う気だけは持っていた。

、、、、、、、、、、、、、、

私の体の中に一気に大量の空気が入り、目が開いた。

そう、私は、グラウンドで倒れて、その尊敬しない先生から心臓マッサージを受けていたのだ。

私の周りには、クラスの仲間が円状になって大きな声を出して、

私の名を叫んでいたのだ。

すごくホッとした先生の顔と声が聞こえてきた。

「あー、良かった。息を返した。よかった。

 心臓が止まってたんだぞ。

 よかった。」

と、焦って言っていた。

確かに、暗い中を白く輝く川に向かって歩いていた。

友人たちの私のあだ名を呼ぶ声が聞こえてきて、、、振り返った。

ボーっとしたまま、先生に抱きかかえられ、保健室に行き寝かされた。

先生の顔色は青ざめたままだ。

何か一生懸命焦って話していて、ずーっとベッドの側に付いていてくれた。

 

それ以後の体育の授業は、ちゃんと指導するようになった。

 

卒業してから、同窓会で、先生は、まず私の名を言い、探すとのことだ。

私にとっては、命の恩人となっています。

先生は、とにかく息を吹き返してくれて、俺の方こそ助かったと言った。

 

そして、三度目は、

主人が、この時はお互い独身だったので○○さんだ。

私との結婚を親に反対されて、

別れられない、、、と思い詰めて、ドライブに行こうと、私を誘い、

仕事が終わって夜に遠い海まで行った。

とにかく暗い海です。

○○さんは

「俺は、小さいときから、ずーっと俺の思う通りにやれたことが無い。

 すべて、親父の言う通りにさせられてきた。

 家出して逃げても、親父は探し出す。

 そして、連れ戻される。

 結婚相手だけは、親父の言いなりになりたくない。

 絶対、俺の好きな人と結婚したい。

 なのに、昨夜、また見合いの写真を持ってきた。

 断っても、○○のことを言っても聞く耳を持ってくれない。」

と、言って車のドアを開けて、寒い外へ出たのだ。

私は、コートを着ていなかった。

車の中から見ていた。

、、、、、、、、、、、、、ん?、、、どこへ行くの?、、、そっちは海、、、

えっ?、、、うそっ、、、、、、、、

私は、車のドアを開けて、○○さんの方へ走り出した。

砂浜へ降り、追いかけたがパンプスでは走りにくい、、、脱いだ。

ストッキングの足でとにかく追いかけた。

海までこんなに遠いの?

海の水に入った、、、夢中に追う、、、○○さんは腰まで海水が、、、

必死に追う。

暗闇の海、、、○○さんの横に薄灯りの人影、、、えっ、死んだお父ちゃんだ、、、

身体が軽くなり、私は○○さんに追いつき、体を後ろから捕まえ、

泣きながら叫び、どうやって浜辺まで連れ戻したか分からないが、

寒いのだけは分かり、ビショビショのまま車の中に行き、

何も言わず震えながら座っていた。

車の運転席側の窓をコンコンと叩き、誰かが話しかけてきた。

○○さんは

「あっ。」

と、言って窓を開けた。

警察官だ。

「こんばんは。大丈夫ですか?」

と、穏やかに優しく言い、私たちを見てきた。

○○さんは、警察官を見て

「、、、大丈夫です。これから帰りますので。」

と、言った。

警察官は、○○さんの顔を見て

「そうですか、では安全運転でお帰り下さい。」

と、優しい笑顔で言った。

私は、何も言うことができなかった。

少しして、車のエンジンを回して、車内を温めた。

そして、走り出した。

少しして私は

「あっ、靴、、、

 、、、いいか。」

と、言った。

信号が赤だ。外の外灯の明るさで足元が見えた。

わぁ、、、砂だらけ、、、ストッキングが伝線して穴が大きく開いていて、、、凄いことに、、、

警察官の人、、、絶対、これはと思ったよね、、、

良かった、警察署に連れていかれなくて、、、よく帰してくれたな、、、。

とにかく、服もビショビショ、、、シートも濡れてしまっている。

○○さんもだ。横顔を見る。

大丈夫な顔をしている。良かった。

二人とも死ぬかと思った。

あっ、そうだ、、、お父ちゃん、、、に、助けられたのかな、、、。

ありがとう、、、。

 

と、いうことがあった。

 

不思議と、私たちは生き抜いています。