私が子供の頃は、

ゴミ集積所というものはなかった。

燃やす、埋めても環境に悪影響が出るものが無かった。

化学工業が発達して、

ポリ袋が出来、包むものが紙からビニール袋へと変わった。

竹の皮で包んでいたおにぎり、

この竹の皮はアルミホイルへと変わった。

畑では、雑草が出にくい、作物が育ちやすいとのことで

土を包む黒マルチ、

作物を数多くできるように、ビニールハウスが増え、、、

畑の隅で、家の庭で燃やして処分するようになった。

 

ここへ嫁に来てから、地球環境問題が出て、

ゴミ集積所が出来た。

市の収集車が来て、地域を曜日ごとに分けて集めて、

山の方に作ったゴミ焼却場へと行って、

処分となっていった。

 

畑や林や小高い丘が、順番に整地されて、

分譲地となって家々が建ち並び、

都会からの転入者が、元から住んでいた人たちよりも

10倍以上へとなっていった。

田園風景がとても広くあった平野は、

幅の広い道路がどんどんできて行った。

子供たちも増え、木造校舎の学校は、

大きな3階建ての鉄筋コンクリートの学校へと変わっていった。

山の方の学校は、生徒数を整えるために合併へと導かれ、

スクールバスに乗って、遠くの町の学校へ通学しなければと

なっていった。

それと共に、都会で便利な物がどんどんと入ってくるようになり、

生活は、消耗品だらけとなっていった。

そう、捨てるゴミが増えていったのだ。

 

今、市の財政で、このゴミ処理費にかかる経費は、

ほんとうにビックリする金額がかかっている。

年間○億円だ。

あるときから、リサイクルということが叫ばれ、

分別して出すようになっていった。

どこの家でも、分別するためのダストボックスやカゴを置く場所を

確保しなければならなくなった。

 

マイバッグが叫ばれているが、

私の子供の頃は、どこの家にも、買い物かごがあった。

豆腐屋さんが売りに来れば、

鍋やボウルを持って行き、水と豆腐がその容器に入れられた。

ゴミはいっさい出なかった。

 

包む容器がプラ容器、発泡スチロール、サランラップとなり、

ゴミの量は、いっきに大量に出るようになった。

 

私の子供の頃に戻す、、、プラなどの容器を無くすか、削減することは出来ないのだろうか。

と、強く思う日が出てきた。

 

日本のゴミが、海外に輸出されて、海外の国の環境汚染になっていることを

テレビの放送で知った。

何をやっているの日本の国はと、

恥ずかしくなった。

 

うちのゴミを出す集積所は、道路沿いにある畑の持ち主さんから借りて、

ゴミを置く小屋を利用する組(うちの組と隣の組の二組)が資金を出し合い建てた。

そして、毎年、地主さんに借り賃を組費から出して支払ってきている。

そして、順番に1週間おきに、ゴミ置き場の清掃を当番表のカードを回しながら

綺麗にして管理してきている。

 

ところが、あるときから、道路にはみ出てまで大量のゴミが置かれて、

出してはいけない大型のゴミまでが置かれていくようになった。

市の方から区の衛生委員を通じて、我が二組はお叱りを受けた。

仕方なく、ゴミ置き場を地主さんと話し合い、広げた。もちろん、借り賃も上がった。

だが、もっともっと違反のゴミは増えただけだった。

 

そこで、うちのおじいちゃんは、定年もしていたことで、

毎朝、早くからゴミ置き場に立ち、出しに来る人達に違反がある人に対して、

優しく注意して根気よく直させていった。

ところが、違反なゴミ出しをする人たちは、夜中に出していく人が多いのだ。

黄色いシールが貼られたゴミが置かれて行くことが多く、集積車は持って行かない。

そのうちに、ゴミの袋を開けて、誰のゴミかと探るようになり、

集積する人がその家まで持って行って注意するとなったこともあった。

ゴミの袋に名前を書いて出して、記名の無いものは集めないとすればいいのではという

意見が出た。

どういうわけか、これは却下されてしまい、

いまだに、うちのゴミ集積所は毎年、最下位の評価だ。

おじいちゃんが亡くなってからは、このゴミ置き場に立って世話をやく人は居なくなってしまった。

おじいちゃんは、引っ越しの時期に出る大型家電や家具に布団や自転車など、

持ってってくれないものを、自腹をきって、シルバー人材に頼み、ゴミ集積所まで運んでもらっていた。

置かれていったゴミ袋は、うちへ持ち帰り、分別し直して、出さなければならない曜日に出してやっていた。

 

3年前から、隠しカメラが設置された。

警告の看板はだいぶ前から設置されたが効果はほとんどなかった。

隠しカメラにはハッキリと映らないように車を映らない場所に停め、

帽子やマスクで分からないようにしているとのことだ。

そこで、今度は、可動式の防犯カメラとなった。

今年から設置された。

違反している人が分かったら、どういう罰が下るのだろうか。

この人はちゃんとするのだろうか。

 

昨年、気づいたのだが、

うちの近所にできた分譲地で、半分がうちの組に加入していない家がある。

違う組に入っている。

なのに、うちの組の方のゴミ集積所に出しに来ている人たちが多いのだ。

主人に伝えてみた。

「あー、俺も気が付いたよ。○○さんが、あんたっちは○組でねえよな。

 なんでここに出してんだと言ったら、組長さんに言われたゴミ出し場が遠いから

 こっちに出していいですかって聞いたら、いいよと言われたから。

 って言ったんだってよ。

 なんで、勝手にいいよって言っただかな。

 普通、いいかどうか聞いてくるよな。」

 

掃除当番もやっていないし、土地の借り賃も払わないでいる人たちだ。

引っ越してきたからと言っても、、、気づかないとは思わない。

なぜずうずうしく出すことが出来るのか、、、。

 

主人に

「地区の衛生委員の方に、このことを知らせてはどうなの?

 これも違反行為でしょ。

 言いずらいの?」

 

「まあな、、、誰かが言ってくれるといいんだけどな、、、。」

と、渋い顔になってしまった。

 

おじいちゃんが生きていたら、即解決していたなと思ってしまいました。

 

とにかく、田舎のゴミ問題は都会と変わらずなのだ。

もしかしたら、こっちのが酷いのかも。

そう、都会から来た人だらけとなったから、、、。