雪組公演『壬生義士伝/Music Revolution!』感想⑩と友の会チケットについて | Vita felice パンとオタクの家

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先日、公式にチケットについてのお知らせがあり、そして友の会からメール配信もありました。


少し疑問な部分を問い合わせました。


通常公演についてはほぼ今まで通りで、チケットを家族や知人に譲るのは🆗との事。
但し、友の会先行のSS席と指定公演(現時点でのトップ退団公演千秋楽)については、入場認証(友の会カード)または当日発券のみ。会員本人の来場を原則としている為、チケット譲渡はせず必ず本人が観劇してくださいと。
これは、既に配信されている内容と同じですね。

という事で、友の会の言う指定公演についてはもしかすると本人確認が行われる可能性があるのかも知れないですね。

そして、今後の高額転売対策については、リセールサイトは無いが、要望を真摯に受け止めチケットリセールに関するサービス対応を検討中…との事でした。

そっちを先に立ち上げて欲しかったと思いますが、宝塚も東宝も含めて全てのチケットを扱うリセールサイトが出来るのかも…実際に具体的に進んでいるのでしょうか?

では、感想の続きを…。

ネタバレあります↓





❄️八木源之丞役  桜路 薫さん

壬生寺と隣接するように位置する八木家の当主。
新選組の溜まり場でもあったようですが…源之丞は、やさぐれ隊士たち相手に、ある時は優しくそしてある時は厳しく接し…父的存在だったのかな…と思っています。

おーじ源之丞さん…関西の方だけに言葉に違和感が無い。
今でも、大阪、兵庫、京都のそれぞれの言葉は微妙な違いがありますが…。
兵庫出身(だったかな?)のおーじ源之丞さんは、そこの微妙な部分を理解された上で演じていらっしゃるのだな…と。

セリフの言い回し的に、好きなのが

「我儘も大概にしなはれ!」

の “たいがい” → “たいっがい” になるところ。
これは演出的に敢えて…なのかもしれないのですが…。

ちっちゃい “っ” の入る言い方が、本当にわがまま娘のみよには手を焼いているんだなぁ…と感じられるように発せられて、銀橋でのみよとのやりとりから見えない部分の2人の関係性がリアルに想像できます。

お見合いの場面では、穏やかで “世話焼きな隣の叔父さん” 的なおーじ源之丞さんの姿。
まわりの人たちに対して、懐深く本当にお父さんのようでした。


吉村家
🌸みつ役  彩 みちるさん

みちるちゃんのみつを見ていて、明神弥彦の時をふと思い出しました。

弥彦で、少年らしい一途さや負けん気の強さをストレートに演じられていたのを…。

泣きはしても泣き言は言わず…気持ちをぐっと押し込めているみつの姿がいじらしくて印象的でした。

弥彦も、心に押し込めて必死に生きている姿があって、私にはその点がみつと重なって見えたのかもしれません。

先日の新人公演も、観劇され方の感想からしづとみよの二役を素晴らしく演じ分けられた事を知り…どんどんとこれから先の楽しみが加速して行きます!

❄️嘉一郎役  彩海せらさん

あみちゃんの嘉一郎、素晴らしいです!
泣かされる場面ばかりなのですが、お芝居の前半では長男と言ってもまだまだ子供っぽさがあり、ひた向きに母と妹弟を守ろうとする姿がありました。
ラストに近い場面では、親友の大野千秋の手で届けられた父の遺品である刀を身につけて、武士としてそして息子として戦場に臨む凛々しい嘉一郎…とその成長をしっかりと出されていて。

「父をひとりで三途の川を渡らせるわけにはいかない…」

父の代わりに家族を守ってきた嘉一郎は、恐らくずっと父の姿に思いを馳せつつ毎日を過ごしていたのだろうな…と思いました。
そして、父の生き方をもまた理解しているようで…涙が止まりませんでした。

あみちゃんも、新人公演で貫一郎役を素晴らしく演じ切られたそうで…改めて父の役をされた事で貫一郎への思いが少し変わられたかも知れません。
父を演じてまた嘉一郎役に戻られた時に、改めて生まれる新しい父への思いもあるのかなと…今週末の観劇を楽しみにしています。


大野家
❄️大野千秋役  綾 凰華さん

あやなちゃんも、今回は鹿鳴館からの登場で比較的出番が多くて嬉しいです。

幕末時代の千秋としては、あみちゃん嘉一郎とは対照的で、勉学は得意でも武道はイマイチな感じがその姿から何処と無く漂っています。
本当に、あの物語の中で唯一ほんわかな雰囲気を持っている人物でした。

貫一郎の遺品を携えてしづと嘉一郎の元を訪ねる場面は、戦場へ行くという嘉一郎を止めようとしますが…家族を頼むと言われただ頷くしか無い切なさを感じます。

あやなちゃんは、立ち姿だけでその役を感じさせてくれました。

父を失い母を…そして兄をも失い…この物語でいちばん辛い思いをしたであろうみつ。
あやなちゃんの千秋は、そのふんわりした姿でみつを優しく包み込んでいるようでした。

次回はギャング物という事で、どんな役をされるのか…凄く楽しみです。
ほんわかなあやなちゃんの…バリバリの黒い役とかを見てみたいです!


❄️佐助役  透真 かずきさん

佐助りーしゃさんには脱帽です。
中間という役所なので、腰の低いあの物腰も凄く自然で立ち振る舞いにおいて、違和感が全く無い。
そして、南部弁の鼻濁音とイントネーションが佐助そのものに思えます。

佐助は、中間の立場として大野家をずっと見てきた人、しかも余計な事は一言も言わず黙って仕えてきた。
そんな佐助りーしゃさんが、最後に一度だけ次郎右衛門に吉村貫一郎を助けてもらえないか…と頼みます。
その時のセリフの言い回しが、控え目に…だけれど暖かくて優しくて…本当に素晴らしかったです。
おにぎりを握る手つきとか…そこもお芝居が細かく自然で…女性が握る握り方では無く男性の手付きに見えるのが何とも不思議なのですが…素晴らしいとしか言葉が見当たらないのです。

🌸ひさ役  梨花 ますみさん

次郎右衛門の実母。
原作のイメージより、かなりしっかりした芯の強いおばばさんです。

劇中では母として何もしてやれる事が無くなってしまったひさですが、それでも立派に成長した我が子に心を尽くして涙を飲み込んで見守り続けるみとさんのひさは…厳しくもあり深い愛情に満ちたおばばでした。

貫一郎に切腹させる以外に何も出来なかったと訴える次郎右衛門に、「ここで泣いて行け…」と言った言葉。
とても母の思いの深さと重みを感じました。



この作品は、思い出せばその度に色々と思い出してしまい…書ききれない事がまだ沢山あります。
それ程、今回の雪組公演は奥の深い演目になっているのだと実感します。

お芝居については、まだ書いていないキャストの方も追って書いて行きたいと思います

そして、今回だいもん(望海風斗さん)についてはほぼ語っていません。
どれ程頑張っても、千秋楽辺りまで書けそうにありません。
色々書き出してはいるのですが、それを文章に起こしてみると…どんな言葉を使っても薄っぺらくなり、私如きの語彙力と文章力で表現することが躊躇われてしまい…どうしてもブログに書くまでに至らないのです。

だいもんファンでありながら、感じたことを文字に出来ないなんて情けないのですが、どこかで気持ちの折り合いがつけば書きたいと思っています!