有痛性外脛骨│踵骨の痛み│くるぶしの下の痛み │ | まぼろし工房_ランニング

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市民ランナー達と作った靴下、まぼろし工房の “ラクちんソックス” のブログです。シューズが発生するグラグラを抑えることで、効率よく走れるだけでなく、怪我や故障を防ぎます。いくつもの特許を取得した、世界で一つの靴下です。

滋賀県から御来院いただきました。主訴は足関節周辺の痛み。

地元の医療機関では、有痛性外脛骨とか、踵骨骨端症、偏平足(舟状骨の低下)などの診断。

 

中学生 サッカー部(男子) 。

 

あちこち順番に 痛くなっては治り、

痛みが治まっては、また他の部位が痛むの繰り返し。

何か根本的な原因があるのでは?

そんなご相談をいただき、

「男の子が男を試される時と伝えて下さい。」  そんな話をしたのは10日ほど前のこと。

 

サッカーを寡黙に打ち込む息子の為に、何かできることはないか? 

 

そんな思いで、滋賀県から ここ静岡まで車を走らせてくれたお父さん。

 

 

スパイクを見れば・・・ 

 

その子のサッカーへの思いがどれだけのものなのか? じゅうぶん見えてしまいます。 

 

お父さんも試された。。  今度は僕が 試される番ですね。

 

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現在は右足のくるぶしの下や、踵周辺が痛むとのことだけど、

 

痛みは左右にバラバラと出現する。 歩行や、カラダの傾き、片足のティルトなど見たかぎり、

 

有痛性外脛骨の疑いがあると診断された左足よりも、

 

私は現在痛みが出ている右の足の方が重傷だと思う。

 

 

 

 

そんな訳で、治療の第一目標を右の足首に置く。

 

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地元の医療機関では、

 

痛みの原因は、舟状骨の低下や、アーチの異常、足関節プロネーションなどが原因している・・・

 

左足は、有痛性外脛骨が疑われるとの見解で、

オーダーでインソール(足底板)を作るなどの処置。

 

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有痛性外脛骨

 

発症すると、内くるぶしの前足底方向に突起物が触知できるようになる。

押しても痛くない場合もあれば、痛い場合もある。(無痛or有痛)

 

 

 

 

今回の場合、 現在は痛みが治まっている。

 

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外脛骨は正常人の15%にみられると言うが、

痛みを伴わなければ、さほど問題はない。痛みがで始めると・・・なかなか厄介なしろもの。

 

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痛みを訴えるのが多いのは 中学に入って練習量が増えた 1年生の夏前くらいから 

中学 三年生の夏までくらいの子が多い。

 

中体連も終わり、高校受験に向けて運動量が減る間に痛みが鎮静化し、

 

高校の部活が始まって、運動量が増える4月から6月くらいに、以前ほどではないが少し痛む・・・

 

そして、インターハイ予選が終わり、三年生が引退するころには鎮静していくものが多い。

 

15歳から17歳の骨成長が止まる頃には痛みは自然治癒することが多いので、

基本的には手術をせずに、保存療法で経過を観察することが普通です。

 

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歩けないほどの痛みにならない限り、手術する場合は少ない。

 

成長期の場合、ステロイドの注射などは使用しない事が多いので、経過観察となる場合が多い。

 

運動直後の冷却、計画的休養、トレーニング・メニューの調節などで、

ペインコントロール(痛みの量のコントロール)なども有効とされています。 

 

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また、後手に回らないように、誘発の原因を取り除くことが大切だと思う。

シューズのサイズの見直し、点検、履き方の見直し・・・ 

 

これらで痛みが改善されることはよくあります。 とくに、バスケットボール。

 

 

 

 

また、陸上競技など、繰り返すメカニカルストレスから起こるものは、フォームの見直し、

トレーニングシューズの見直し、フィールドの確認など、思いつく事全て、再発の防止に努めたいと思う。

 

炎症がひどくなる前に、鎮静化させること。炎症を誘発させないことが大切だと思います。

 

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自分の経験で言うと、サッカー部とバスケット部の子に多い。

 

サッカーは、突出した突起に

ボールが当たる、蹴る時に痛いと

訴える事が多々あります。

 

そんな時はドーナツ状のパッドを作る事もあります。

 (イメージ図 :実際はもっと丁寧に作ります。)

 

これは、載距突起だけに留まらず、 骨棘のようなものを伴うアキレス腱炎や、

骨棘のようなものを伴う外反母趾で、「シューズに当たると痛い」など、

そんな時に保護パッドを作ったり、シューズを修正することもあります。

 

 

  

また、シューズの縫製の粗さや、オーバープロネーション対策を施したシューズの突起物などが、

痛みを誘発している場合もよくあります。


 

練習をしない事だけが、足への負担を減らす事ではないと・・・ 

僕は思っています。
 

 

 

 

 

参考記事 種子骨障害(種子骨炎・足の裏の親指のつけ根の痛み・ランニング障害)

 

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 成人過ぎてから発症する場合、特に 職業ランナーなど、過度なトレーニングにより発症した場合、

足が着けなくなるほどの痛みを出すものもあります。

 

頻繁にそれを繰り返すようなら、私は外科手術も勧めます。

 

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プロスポーツ選手や、オリンピック選手の足首を見ると・・・痛々しい足首をよく見かけます。

 

   

 

「以前(中学生~高校生のころ)は痛かったけど、今は全く痛くない」 と言う人もいれば、

 

  

 

痛みと付き合いながら 走っている人もいます。 

 

痛みが無くなる時は 一~二年は気にならないが、痛みが出だすと半年以上痛む。

 

外科療法(手術)以外の選択肢としては、電療や、マッサージなどの理学療法で、

痛みが軽減されることが多いので、ペイン・コントロール・メニュー調整をしながら、痛みが静まるまで

凌ぐ場合も多々あります。

 

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また、外科療法(手術)、理学療法(手術以外の療法)の他に、保存療法として

テーピングや、インソール(足底板)などが有効とされています。

 

インソールに関しては、スポーツシューズに対応しきれないものが殆どに思います。

 

なぜならば、個々のシューズの内部構造は違うので、

 

靴の中のカーブと、インソール下面をすり合わせる必要があるからです。

 

特殊な場面で頼まれてやることもありますが・・・ 骨が折れます。

 

 

特にサッカースパイクの場合、アウトソールにボールがあたらないように作ってあるので、

病院で作るインソールはまず入らない。

 

ランニングシューズも同じく、これらのシューズに入れる為には、靴の内側のカーブとのすり合わせが

非常に技術がいる作業なので、素人には無理だと思う。

 

 

 

また、シューズ内部の靴底にも傾斜がついている物もあるので、

 

靴を履かない状態で作ったインソールの場合、インソールの傾斜と、

靴底の傾斜が合算され、危険なものも多い。

 

参考記事 :プロネーション対策シューズに危ないモノがあると警鐘は鳴らしておきます。有痛性外脛骨

 

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ですから、私は

足底板なしで、普通に立てるように、

 

そして、足底板なしで、普通に歩けること、動けることを 目指します。

 

 

 

 

遠方からの来院ありがとうございました。 静岡から・・・応援していますよ。  (∩_∩)