◇目次
3.2.モーダルインターチェンジからドミナントモーションを利用した転調(4曲)
3.3.ゼクエンツ感のあるモーダルインターチェンジを利用した転調(3曲)
0.はじめに
※僕のブログで紹介しているコード進行は、大部分が独自で採譜したものです。
間違いも多々あると思いますので、見つけたらコメント等でご指摘いただけると助かります。
※転調の解釈は人それぞれだと思いますが、どうも筆者の解釈が間違っていそうだと感じた場合は、こちらもコメント等でご指摘いただけると助かります。
1.用語集
・落ちサビ
ラスサビ前にある(こともある)静かなサビ。
もちろん、落ちサビが無い曲も多数ある。
・調
僕のブログ中では、「C,D♭,D,E♭,E,F,G♭,G,A♭,A,B♭,Bの12種類」を指すことにします。
長調と短調も分けて合計24種類あるとする見方もありますが、
僕が長調と短調をあまり判別できないため、12種類にしています。
なお、「○長調」のような表記に慣れていないため、「□の調」のような表記にしています。
(例)ハ長調、イ短調→どちらもCの調
変イ長調、ヘ短調→どちらもA♭の調
・転調
調が変わること。-5から+6の数字で表しています。
ただし、僕のブログ中では平行調転調を転調として扱わないことにします。
(例)CからDの調への転調…+2転調
CからG♭の調への転調…+6転調
BからG♭の調への転調…-5転調
ハ長調(C)からイ短調(C)への転調…平行調転調のため、ここでは転調とは扱わない
・トニック
・サブドミナント
・ドミナント
・ダイアトニックコード
・ドミナントモーション
・パラレルマイナーコード
・モーダルインターチェンジ(借用和音)
・ゼクエンツ(反復進行)
・裏コード
2.ドミナントモーションを利用した転調(5/52曲)
2.1.完全なドミナントモーション
ドミナント(Ⅴ, Ⅲ)からトニック(Ⅰ, Ⅵm)に進むことで安定する性質を利用し、
流れるように転調することを狙った進行。
〈曲一覧〉
〈例〉
『全部がフィクションみたいだ
独りで生きる苦しみなんて』
実際のコード進行:
F#m G#m A B Em G/B (C D) G
転調前のE調から見ると:
Dm Em F G
転調後のG調から見ると:
E Am C/E (F G) C
サビ直前にあるBが、E調のドミナントである上にG調(正確にはEm調)のドミナントでもあるため、
サビ頭のEmに繋がりやすい。
このEmがG調ではトニックにあたるため、スムーズに転調できる。
他の3曲も同様の転調を利用している。
2.2.不完全なドミナントモーション
『故郷でも旅人でもあかりを灯す
美しいのさ笑うも泣くもその全てを』
実際のコード進行:
G#m7 F#/A# (B G#/C) C# (A E/G#) (F#m A/E) (D E) A
転調前のG♭調から見ると:
Dm7 C/E (F D/F#) G
転調後のA調から見ると:
E (C G/B) (Am C/G) (F G) C
サビ直前にあるC#がG♭調のドミナントであるため、解決先のトニックを探そうとする。
3.モーダルインターチェンジを利用した転調(23/52曲)
3.1.モーダルインターチェンジのみ利用した転調
君を笑う言葉なんて 僕を汚す言葉なんて』
実際のコード進行:
D E A/C# - D - E - F G Am Em
転調前のA調から見ると:
F G C/E - F - G - G# B♭
転調後のC調から見ると:
F G Am Em
実際のコード進行:
(Fm Gm) A♭m B♭ - B D♭ G♭ E♭m
転調前のE♭調から見ると:
(Dm Em) Fm G - G# B♭
転調後のG♭調から見ると:
Dm E - F G C Am
3.2.モーダルインターチェンジからドミナントモーションを利用した転調
『はみ出した人間なんてさ思って
それでも生きて生きて生きて生きるしかないのです』
実際のコード進行:
(Am Em) (Am Em) D (G# B♭) E♭ A♭ G Cm
転調前のC調から見ると:
(Am Em) (Am Em) D (G# B♭) E♭
転調後のE♭調から見ると:
(F G) C F E Am
3.3.ゼクエンツ感のあるモーダルインターチェンジを利用した転調
『例えるなら 感情も感傷も感覚も感動も
関係も関心も完成もないような クソ映画だ』
実際のコード進行:
Em F#m G F#m Gm Am A#M7 - A - - -
転調前のD調から見ると:
Dm Em F Em Fm Gm G#M7 -
転調後のF調から見ると:
Dm Em FM7 - E - - -
4.ドミナントの裏コードを利用した転調(13/52曲)
・アブストラクト・ナンセンス / Neru (E♭→G♭調)
〈例〉
『照れ隠しした日々が空気を照らして脳裏を焦がしていく
18歳になった少年 また何処かで待っていたんだ』
実際のコード進行:
E F#m7 GM7 F#7 B♭ (Am7 Am7/C) Dm7 Cm7
転調前のD調から見ると:
D Em7 FM7 E7 G#
転調後のF調から見ると:
C#7 F (Em7 Em7/G) Am7 Gm7
5.ゼクエンツを利用した転調(3/52曲)
実際のコード進行:
Em7 A7 DM7 G CM7 B♭aug E♭M7 D♭aug Cm7 - Fsus4
転調前のG調から見ると:
Am7 D7 GM7 C FM7 E♭aug G#M7 F#aug
転調後のB♭調から見ると:
FM7 Ebaug Dm7 - Gsus4
6.ブレイクをはさんだびっくり転調(6/52曲)
・ヤンキーボーイ・ヤンキーガール / トーマ (G→B♭調)
・トゥイ―・ボックスの人形劇場 / sasakure.UK (E♭→G♭調)
7.その他(2/52曲)
〈曲一覧〉
実際のコード進行:
Em F#m B C Dm B♭ C (F C/E)
転調前のD調から見ると:
Dm Em A B♭
転調後のF調から見ると:
G Am F G (C G/B)
実際のコード進行:
E♭sus4 A♭ D♭ Fm E A B (Bsus4 B)
転調前のD♭調から見ると:
Dsus4 G C Em D#
転調後のE調から見ると:
C F G (Gsus4 G)
これどうなってるのか分からないです…。
予想としては、赤文字の進行中はずっとA♭の音が鳴っているため、
それをEまで引っ張ることでE調から見たⅠだと捉え、
転調しているのではないかと考えました。
8.おわりに
転調前の調で見てG#, B♭にあたるコードや、E7にあたるコードを起点にして、
モーダルインターチェンジや裏コードの利用で+3転調している曲が大部分でした。
調号がそこそこ変わる割に、転調前後の調を繋ぎやすいため、
使用されている頻度が高いのではないかと思います。