こんにちは。
わかば国語・作文教室のわかばです
一緒にお勉強をしている生徒さんのなかには
「成績を上げるため」というより、
「記述力をつけたい」
「小説を書いてみたい」
といった表現力向上を目的に
私の授業を受けてくださる方もいます
先週は、そういう生徒さんとのオンライン授業で
「五感を使った描写練習」をやりました
【お題】
『ラジオの通販番組で
最高級みかんを食レポしながら
売ってください』
ふだんなにげなく食べているミカン。
でもミカンを見てから飲み込むまで、
五感のどの感覚を使って
どう感じているのかを
じーーーーっくり体感&分析して
言葉にしてみると
たくさんの発見があります
『ラジオ』というのが肝で、
映像でも文字でもなく
「音声」だけで伝えなくては
いけないんですね。
【実況手順】
①視覚
見た目を伝えましょう。
「みかん色です」「オレンジ色です」
なんてことは分かっているので、
それ以上のことを言わないと
実況の意味がありませんね?
大きさは適確に伝えられますか?
「大きいです!」なんて言って、
通販で買ったお客様から
「そんなに大きくなかったわ」
なんてクレームが来たら大変ですから(笑)
客観的にわかりやすくつたえなくてはいけません。
②触覚
触り心地を伝えましょう。
やわらかい、だと腐っているかもしれません。
どう伝えたら、みずみずしくて実のつまった
最高級ミカンだということが
伝わるでしょうね
③嗅覚&聴覚
ミカンの皮をむきながら
香りと音で美味しさを描写します。
「ミカンの香りです」「かんきつのにおいです」
こんなコメントならミカンをむかなくてもできます。
実際に体を使って感じて、
香りが体のどこに抜けてくるのか、
他のものに例えるなら何に似たかおりか、
何を連想させる香りか……
感性を解き放ってください笑
④味覚&嗅覚&触覚
実際に食べながら
味・食感・香りを描写します。
ここが「買ってもらえるかどうか」の
分かれ目ですね
「おいし~~~」
は大事ですが、
どういう美味しさなのかが
具体的に伝わると、
聞いているお客さんの口の中は
もうミカン待ちの唾液でいっぱいになってきます
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
何人かの生徒さんとやったのですが、
それぞれ表現に個性がでて楽しいですし、
生徒さん自身も
あ~でもない、こ~でもないと苦戦しながら
とても楽しそうにミカンを表現してくれました
この感覚を描写する力は、
感想文などで印象に残る心情描写をするための
基本テクニックです。
気持ちを描写するときに
「悲しかった」
「うれしかった」
と書くよりも、
「鼻の奥がツーンとして目に力が入った」
「体中の血が沸き立つような嬉しさだった」
と書くほうが
本当に体験したことなのだという
臨場感を伝えられますよね
おうちでもお子さんとミカンを食べるとき、
ぜひ「ラジオCM遊び」
してみてください