「きつねとぶどう」作: 坪田 譲治 絵: いもと ようこ | わかば国語・作文教室
こんにちは。
つくば市のプロ家庭教師、
わかば国語・作文教室のくわだゆきこです


不意討ちでした。

完全に油断していたところに

ガツーン。

娘をひざに乗せて朗読しながら
ちゃんと読めないくらい
泣かされてしまいました
おさつ、2歳2か月。

表紙の可愛さで選んできた本です。

私も表紙の絵をみて、うかつにも
イソップ童話の「すっぱい葡萄」
のことだと思って借りてきました。

「すっぱい葡萄」は、

きつねはぶどうが欲しくて欲しくて
ジャンプしたくせに、
届かないとわかると
「どうせあのぶどうはすっぱいのさ」
と捨て台詞を残して去っていく

というお話ですね。


が、この絵本は
坪田譲治さんの「きつねとぶどう」
だったのです。

母の身を削った愛と
健気な子の哀愁。

読む楽しみがなくなってしまうので、
あらすじは書きませんが、
テレビの「はじめてのおつかい」で泣けちゃう
涙腺弱子にとって、
この本の音読は拷問です



が、おさつは何度も何度も

よんで~~

と持ってくるんです


簡単な文章と可愛らしい絵ですし、
感動のクライマックスは本当にあっさり
描かれているので、
おそらくおさつはよく分かっていないのでしょう


おかあさんきつねはどこにいっちゃったの?
ねぇさがして、さがして、どこー?

とは言っているので、
なんとなく悲しいなぁというのは
うっすら分かっているのかな



何も説明されなくても
このお話のクライマックスと
エンディングの意味が分かるのは
小学校3年生くらいからなんじゃないかと思います。

(私も小学校3~4年の頃、
 「ひさの星」を音読しながら泣いている母を
 布団に入ってニヤニヤ見ていた記憶があります。
 ひさの優しさよりも母の赤い鼻に目を奪われるお年頃でした。
 不謹慎でごめんなさい
 

「100万回生きたネコ」もそうですが、
こういうシンプルだけど深い本
年齢や人生経験によって味わいが変わってきますので、
歳を経てまた読み返してほしいものですね。

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