こんにちは。
つくば市のプロ家庭教師、
わかば国語・作文教室のくわだゆきこです
慶応義塾大学の経済学部が、
2016年度から秋入学コースを開設するそうですね。
↓
【出典:読売オンライン】
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20140415-567-OYT1T50023.html
この学部では、専門科目だけでなく
教養科目も英語で授業を行うのだそうです。
また、この学部の入試では、
アメリカの大学入学資格試験であるSATや
国際大学入学資格であるIBを使って
学力を計るのだそうです。
SATは全て英語で受ける
アメリカのセンター試験のようなもの。
IBは英語で指定のカリキュラムを受けた高校生が受ける
卒業試験のようなものです。
これを聞いて
やっぱり時代は英語よ。
難関大学に入るには高い英語力が必要になるはずだわ。
うちの子も英語習わせなきゃ!
と思う方もいらっしゃるのでしょう。
そこで。
さっそく私もSATのreading test(読解問題)を
1問といてみました。
↓【SAT】
http://sat.collegeboard.org/practice/sat-practice-questions
無料で練習問題や過去問を見られますので、
英検2級以上をお持ちでしたら
ぜひ試してみてください。
(準2級程度だと少しつらいと思います。)
問1はざっと概算して800語程度の
小説のような文章を読んで、
主人公の男性の性格を
語り手がどう捉えているかを選ぶ問題でした。
(嫁の子育てに旦那がいちゃもんつけてくる、
という話で、本当に高校生向けかしら?
と少し笑ってしまいました。)
同様の問題を25分で計8問解かなくてはいけないので、
必要な箇所を探しながら流し読みしました。
しかし(このレベルになれば当たり前ですが)
選択肢に出てくる単語は文中に使われていません。
つまり、書き抜きや単純な言い換えでは解けないので、
文章全体の流れを踏まえて、
それを要約できなくてはいけません。
要約。
そうです、要約。
国語の授業でよく要約しろって
言われるけど、苦手なんだよね~
でも、これ英語でしょ?
英語のテストはいつもいい点取ってるから
大丈夫だよ。
こんな言い逃れができるのは、
偏差値55以下の大学だけだと思ってください。
要求されるんですよ、英語での要約力が。
(考えるときは日本語でもいいですけどね)
母語である日本語でできないことが、
英語でできるわけがありませんね。
え?入試英語には興味ない?
実践ビジネスで使えればいいから?
相手の言っていることが要約できないようでは
お客様のニーズに答えることもできませんので、
ビジネスではお話になりませんよ。
たとえ日本語でも同じです。
外国語の伸びしろは、
母語の力の分だけです。
母語でできないことは、
外国語でもできません。
はい、二回言いました
大事なことなので。
私も娘に英語の基礎力をつけてあげたいと思って
英語の音楽CDなんかを
ときどき聞かせてはいますが、
それ以上に日本語はしっかり
習得させてあげたいと思っています。
英語がダメなのではないんです。
日本語をおろそかにして欲しくないんです。
お子さんの将来の選択肢を
広げてあげるために、
今ご家庭でできること。
それは、正しい日本語を
たくさん浴びせてあげること。
そして、母語を使って
考える内容を深めてあげること。
この2つだと思うのです。
週に1時間の英語レッスンより、
1日14時間の日本語レッスンのほうが、
お子さんの将来に大きな影響を及ぼすのは
想像に難くありません。
英語も大事です。
中国語も楽しいです。
でも、まずは母語。
つまり、日本語。
思考のよりどころ=自分の軸
となる日本語がないがしろにされるような
教育改革が行われませんよう、
切に願っています。
あまりに「切に」で少々文章がきつくなりましたでしょうか。
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