大人は自然と使い分けている
「書き言葉」と「話し言葉」ですが、
文章を書くことに慣れていない小中学生は
話し言葉で作文を書いてしまうことが
よくあります。
入試ではもちろん、塾や学校のテストでも
減点対象にもなる大切なポイントです。
しかし、何よりも将来必要な力ですので、
ぜひ早いうちから身に着けていただきたいですね。
大人になって仕事のメールを送るときに
「話し言葉」を使ってしまうと…
「本社もすぐ近くにありますし、
御社の場所も分かってますんで
来週うかがっていいですか?」
こんなメール(しかも顔文字付き)が出来上がりかねません。
しかもこれは作り話ではなく、
私の知人達が勤める一部上場企業でも
実際これより『ツッコミどころ満載メール』を作る新人社会人が後を絶たないそうです。
(私も作文の添削で顔文字に出会ったことがあります。)
そんな「新人類」と呼ばれる大人にならないためにも、
書き言葉はひとつずつ覚えていきましょう。
ここでは、小中学生が間違いやすい
書き言葉を5つご紹介します。
【1】
話し言葉「けど」
↓
書き言葉「しかし」「~が」「だが」
(例)
×昨日は雨だったけど、運動会は行われた。
○昨日は雨だったが、運動会は行われた。
○昨日は雨だった。しかし運動会は行われた。
【2】
話し言葉「~し」
↓
書き言葉「また」「そのうえ」「さらに」など
(前後の関係をはっきりさせる接続詞を選ぶこと。)
(例)
×すいか割りは難しかったし楽しかった。
△すいか割りは難しく、楽しかった。
(↑書き言葉にはなっているが、「難しい」と「楽しい」の関係がよくわからない。)
○すいか割りは、難しかったが楽しかった。(逆説)
○すいか割りは、(想像より)難しかったので楽しかった。(因果)
【3】
話し言葉「~んで」
↓
書き言葉「~ので」
(例)
×御社の場所も分かってますんで、~
○御社の場所も分かってますので、~
【4】
話し言葉「~してて」「~してた」
↓
書き言葉「~していて」「~していた」
(例)
×この本を読んでて気になったことは、~
○この本を読んでいて気になったことは、~
【5】
話し言葉「いろんな」
↓
書き言葉「いろいろな」
(例)
×いろんな意見があるとわかった。
○いろいろな意見があるとわかった。
ご家庭で作文添削をする際にも
ぜひ参考になさってくださいね。
2014年4月に、実践問題編を追記しました。
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