最近は、虐待の話を聞くことが多くなりました。
私が受け持ったケースでは、父親から娘への虐待が一番多いのですが、
「母親は私が父親から虐待を受けているのを見ていたのに(知っていたのに)助けてくれなかった」
と話し、
大きくなってから、母親に
「何故あのとき助けてくれなかったの?」
と聞くと、
「だって、そんなことしたらお母さんがやられちゃうでしょ」
「お母さんは何も知らない」を押し通すという2パターンが多く、
子どもは母親の言葉でさらなる傷を負うのです。
性的な虐待を受けた子どもは、母親から
「誰にも言っちゃダメ!お前がそんなことを口にしたら、
などと口止めされていることが多く、
虐待をした父親に対しては、
「母親も父親が怖かったのだろうし、
と、母親を悪者に仕切れないどころか、
でも、たとえ自分が殺されてでも子どもを守ろうとするのが「母親」
子どもを見殺しにすることの方が生き地獄だと思うのが「母親」
いざという時に子どもを守る自信がないのであれば、
もちろん、
力では絶対に太刀打ちできないことが分かっている相手に立ち向か
ただ、自分の夫が、家族に危害を加え得る人間だと分かったら、
母子生活支援施設のように、
ちなみに私が母子生活支援施設に勤務していたときに、
「夫の娘に対する性的なイタズラが多くなってきたので、夫と大喧嘩した挙げ句、夫のなけなしの前髪を全部引っこ抜いて逃げてきました!」
という逞しい(!?)お母さんもいました
どうしても夫から離れたくない気持ちが強いなら、
自分の安全のために子どもを傍に置いておきたいという発想が浮か
子どもを犠牲にすることへの抵抗がない場合は、
カウンセリングでは、
また、カウンセリングが進む中で、
辛いことを無理をしてまで思い出す必要はありません。
話したくないことを無理をしてまで話す必要はありません。
でも、もし話すことで少しでも気持ちが楽になれそうな、
話したいと思う相手が、
虐待にあわれた方は、カウンセリングの時に、
「自分ほどひどい人生を歩んできた人はいないと思います」
と皆さんもれなくおっしゃいます。
虐待にあわれた方お一人お一人が、それだけ壮絶な体験をし、
「
「手の甲の切り傷の跡が、いつの怪我か全然思い出せずにいたのに、
「父は毎日私を殴り続けました。私がトイレに入っている時でも、
「体が痣だらけなのを心配した幼稚園の園長が、
・・・・・・。
こんなことを子どもにする人が正しいと思いますか?
虐待してしまっている人
虐待しそうな人
虐待されている人
どうか、今の状況がひどくならないうちに、
警察、児相、保健センター、病院・・・、ご自身が相談しやすいと思うところならどこでもいいです。
あなたは虐待されるために生まれてきたわけではありません。
もし虐待されているとしても、あなたが悪いのではなく、
親に口止めされていたとしたら、
その親が間違っています。
あなたには、言いたいことを言う権利があるのです。
あなたの人生はこれからです。
親ではなく、自分の人生を大切にしてください。
女性、子ども、老人、動物・・・
自分よりも弱い相手を力で押さえ込むという発想はとても怖いと思
「いじめ」も虐待と似ているところが沢山あります。
いじめる側が100%悪いにも関わらず、
いじめる側の心の問題は扱われず、
そんなおかしいことが普通に起こっているのです。
次回は「いじめ」と「不登校」について触れたいと思います。
長文を読んでくださりありがとうございました