スイスでもデンマークでも、クリスマス前のこの時期たくさんクッキーが売られています。
スイスでは、大量に焼いてそれをプレゼントし合ったりもするようで、お互いやり取りしてたら同じじゃないと外国人の私は思いますが、お歳暮をやり取りするのと同じような感覚なのでしょうか。
ヨーロッパに暮らしていると、クリスマスクッキーにまつわるエピソードや思い出がそれぞれにあるのかもしれません。
心が暖かくなったこのお話…
同じクッキーを作った私も、忘れられない壮絶エピソードがあるのです
ボランティア熱心な次女の学校。
600年以上の歴史を持ち、今でもスイスで売り場面積最大を誇る地元の歴史あるお祭マーケットで、アフリカに小学校を建設するため、毎年子供達が図工や手芸の授業で作った作品等を販売します。
(余談ですが、元々は牛の競り市だったそう。今でもこのマーケットが開催される日に街の外れで牛の競りも行われています。ザ・スイス)
四年生は手作りクッキー
ボランティアを引き受ける家庭に子供達がお邪魔し、クッキー作り
ボランティアはやります精神の私、お菓子作りは得意な分野なのでもちろんお引き受け。
が、手を上げた家庭が少なく、我が家は計2回、7人の子供をお世話することに
ただクッキーを焼くだけなら簡単ですが、言うことを聞かないスイスのガキンチョお子様を相手にするのが一番大変
先生が振り分けた子供達なので、きちんとしてる子ばかりを選べず、バスで通学している子もいたり、我が家に来るのが初めての子もいたり。
更にクッキー作りは午後の授業2時間分しか時間がないため、結局お昼ご飯も我が家でご馳走することに
アレルギーや好き嫌いがないか確認しても、お礼どころか返事さえ返さない親が多数。
でも当日はちゃっかり当たり前のようにお昼ご飯からやって来て…
そしてスイスの学校生活で唯一のおかしな先生だった担任が、クッキー作りの概要をなんと前日になって配布
(隣のクラスはだいぶ前にもらっていたそう)
事前に三種類作ってみて、子供達が時間内にできる作業や段取りは確認していたのですが(さすが日本人と自画自賛)、概要には、子供一人当たり、500gのクッキーを作って下さいとのこと
そんなギリギリのタイミングで本当にびっくりしました
材料費は請求してもいいですが、もちろん提供してくれるとありがたい、とあり、最初から提供するつもりでいたけれど、労働プラス引き受けた家庭のみ金銭的負担もあることにもちょっとびっくり
ただ子供を遣す家庭にはこのお知らせは渡らないし、どおりで引き受ける人が少ない訳だ(上の子がいる家庭は噂で聞いていただろうし)と納得したり
やって来た子供達、やはり言うことを全く聞かず、私はイライラしてきて、ドイツ語英語日本語と怒りのテンションもヒートアップ
女の子でも、市松模様にするプレーン生地とココア生地をぐちゃぐちゃにミックスして粘土みたいに遊び始めたり、それはそれは酷い有様
日本みたいに先生やご家庭から、きちんとお行儀良く、なんて言われて来ないのでしょうね。
やる気がないなら邪魔するよりは遊んでいる方がマシ、と話したら、昨日お邪魔した〇〇のママも凄く怒ってた〜アハハと次女の部屋へ一目散
そりゃホストはノルマを果たすために必須だから、どのママも怒るに決まってるわ
結局最後まで手伝ってくれたのは、幼稚園から一緒の幼馴染み達
親御さんも迎えに来がてらきちんとお礼を言って下さり
どこの国もいろんな人がいますね
無事完成した3.5キロのクッキー、学校まで運ぶのも一苦労だから私もお手伝い。
学年で一番多いノルマでした
子供達は集まったクッキーを袋詰め
その際、先生が味見を許して我が家のクッキーが一番美味しいとなり、味見でかなり無くなってしまったそう
大好評だった我が家のクッキー
スイスのママのレシピではなく…なんとクックパッドにあったドイツ大使館のレシピで作ったもの。
いいのかスイス人🇨🇭
(ライバル意識があったりなかったりの🇨🇭🇩🇪)
銀の笛さんが書かれていたとおり、呼び名が違うみたいです。
スイスではこう呼ばれ、クックパッドレシピにもそう書いてあるのですが、プレゼントした産休に入るドイツ語の先生には通じなかったそう。
このクッキーレシピ、とても美味しいので、ドイツ大使館の他のお料理レシピも作ってみようかな、と思います。
皆様もご興味あれば検索してみて下さいね。