*:..。o○ ○o。..:*
リーディング短歌書き下ろし
おみくじ、占い感覚でどうぞ
執筆、講義のご依頼はお気軽に
→★(執筆関係)
→★(講義関係)
*:..。o○ ○o。..:*
題しらず
ふくるまでながむればこそ悲しけれ思ひもいれじ秋の夜の月
式子内親王
新古今和歌集秋上417
【口語訳】
夜が更けるまで眺めるからこそ
悲しくもなるのだ。
深く思い詰めて秋の夜の月を
眺め続けることは、そうして
秋の夜の月に振り回されることは、
もうすまい。
(訳:梶間和歌)
【本歌、参考歌、本説、語釈】
今よりは更けゆくまでに月は見じそのこととなく涙落ちけり
藤原清輔 千載和歌集雑上994
ながむればこそ悲しけれ:
眺めるからこそ悲しいのだ。
「ながむ」には
ただ眺める意味だけでなく
もの思いをしてぼんやりする
ニュアンスが加わる。
「悲しけれ」は「悲し」の已然形。
思ひもいれじ:「思ひ入る」は
深く思い込む、思い詰める、の意。
月はもの思いをさせるから
もう待つまい、見まい、という歌は
古典和歌に多いですね。
現代の恋愛でも、相手が好きで、
気持ちが振り回されるからこそ
憎らしい、
と思うような状況はあるわけで。
可愛さ余って憎さ百倍
などとも言いますし。
『新古今集』では、昨日ご紹介した
式子内親王「宵の間に」の
次に配列されています。
ふくるまでながむればこそ悲しけれ思ひもいれじ秋の夜の月
*:..。o○ ○o。..:*
和歌・短歌みくじとして遊べる
LINE公式アカウント(旧LINE@)・*:.。
気軽に和歌の楽しめる
Instagramアカウント・*:.。
→★
執筆、講義のご依頼はお気軽に・*:.。
→★(執筆関係)
→★(講義関係)