*:..。o○ ○o。..:**:..。o○ ○o。..:*リーディング短歌書き下ろし
『源氏物語』を使った心理学講座。
次回は、朱雀院の人生を観察する
第17回講座、東京とオンラインで
9月14日、15日、22日に開催します。
その後のスケジュールはこちらです。
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荻風を
吹きすてゝ過ぎぬる風の名残まで音せぬ荻も秋ぞかなしき
京極為兼
風雅和歌集秋上486
音を立てるだけ立てて吹き捨てて
そのまま過ぎ去ってしまった
風の余韻に至るまで、
葉ずれの音をさせない荻も
秋というのはしみじみと悲しいもので。
(訳:梶間和歌)
【本歌、参考歌、本説、語釈】
吹き捨つる名残までこそ悲しけれ軒端のをぎの秋の夕風
詠み人知らず 玉葉和歌集雑一、1949
過ぎぬる:いま過ぎた、過ぎてしまった
荻:すすきに似た秋の草の名で、
秋風にそよいで葉ずれの音を立てる
とされる。