式子内親王 峯の雲 | わたる風よりにほふマルボロ

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峯の雲ふもとの雪にうづもれていづれを花とみよし野ゝ里

式子内親王
式子内親王集212

 




【口語訳】

峯にかかる雲、

そして麓に降り積もる雪に

埋もれたこの状態で、

いったいどれを花として

見分けたものだろう、

この美吉野の里では。

(訳:梶間和歌)

 

 

【本歌、参考歌、本説、語釈】


峯の雲:満開の桜を

 吉野山の峯にかかる雲に

 見立てた表現。

 

ふもとの雪:

 落花を雪に見立てた表現。

 

いづれを花とみよし野ゝ里:

 「みよし野」の「み」に

 「見る」を掛ける。

 「いづれを花と見るべき」の意。

 

 

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山の峰を見上げても桜、

足元を見ても桜。

 

桜に埋もれたなかでは

どれが桜だかわからない。

 

 

人間が何かを認識する際の

構造そのままですね。

 

自分がどういう特徴を持った

どんな存在なのかは、

 

自分と別の他者と

触れ合うことでしか

明確には認識できないもの。

 

自分では

当たり前だと思っている事が

人に言われて初めて

ものすごい才能だと気づく、とか。

 

自分では当たり前の習慣が

友人の育った家庭では

しつけられもしない事だった、

とか。

 

 

私も、自分に

特別文章の才があるなんて

 

自分より書けない

多くのライターさんのなかで

特別評価されるまで

つゆ思いませんでした。

 

それがいまや職業ライター、

小説家でもあります。

 

 

人間、そんなものです。

 

だからこそ人と交わることに

意味があるし

おもしろさもあるのでしょう。

 

 

峯の雲ふもとの雪にうづもれていづれを花とみよし野ゝ里

 

 

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