酵素はタンパク質、「酵素の補充」はできません
私のブログでもよく「酵素」という言葉を書いていますが、酵素というのは何かというと、たんぱく質です。
だから、食物が本来持っている食物酵素(自己消化酵素)は、胃酸や消化酵素で分解されて、ペプチドやアミノ酸になって小腸で吸収されます。
人間の消化管を通過する時点で、酵素は酵素ではなくなります。
でも、注意していただきたいのは、食品由来の酵素が、そのまま人間の消化酵素や代謝酵素になるわけではないってことです。
つまり、いくら、酵素の豊富な生のものを食べたり、発酵食品を食べても、「体内の消化酵素を補充する」ということはできないのです。
生の野菜や魚には、消化酵素や代謝酵素を活性化させるビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。
だから、そのビタミンやミネラルの助けによって、消化酵素や代謝酵素が働きやすくなるということは、おおいにあるでしょう。
でも、それは「体内の消化酵素を補充」しているわけではないんですね。
体内酵素の総量は一定で、酵素を使いきると寿命が尽きるというE・ハウエル氏の酵素寿命説というのをお聞きになったことがあるかもしれませんが、そもそも、それについては科学的な実証データは、まだないのだそうです。
講談社の「HBR」(ヘルス&ビューティ・レビュー)の2012年3月号には、次のように書かれています。
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確かに発酵には酵素が大きな役割をはたしている。
味噌、納豆、チーズなどの発酵食品には酵素や微生物が関わっていて、発酵食品には抗酸化、高血圧改善、食物の栄養価を高めるなど、様々な健康効果があるといわれている。
味噌、納豆、チーズなどの発酵食品には酵素や微生物が関わっていて、発酵食品には抗酸化、高血圧改善、食物の栄養価を高めるなど、様々な健康効果があるといわれている。
しかし、発酵食品は酵素そのものではない。
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健康食品で、「○○酵素」というものがありますが、それは発酵食品であって、酵素サプリではないので、ご注意くださいね。
酵素に働いてもらうためには、ミネラルやビタミンを摂ること。でも、サプリメントではなく、ちゃんと食事で摂ってくださいね。
酵素に働いてもらうためには、ミネラルやビタミンを摂ること。でも、サプリメントではなく、ちゃんと食事で摂ってくださいね。