発酵の魅力と塩麹 by 「発酵食堂 豆種菌」の伏木暢顕さんの著書 | 橋本三奈子のSalt Revolution(わじまの塩に魅せられて)

発酵の魅力と塩麹 by 「発酵食堂 豆種菌」の伏木暢顕さんの著書

今日はまた塩麹の話題です。

祐天寺の「発酵食堂 豆種菌」さん。こちらのシェフ・伏木暢顕さんの著書「『「発酵食堂 豆種菌」の発酵食を楽しむ十二か月』(主婦の友社・2012年1月)をご紹介します。

発酵食堂


こちらの本の中の、発酵の魅力や塩麹についての記載を引用してご紹介します。

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発酵とは、微生物がたんぱく質やでんぷんを分解し、生きていくためのエネルギーを得るという生命活動です。

微生物は非常にたくさんの酵素をもち、その酵素によって食材が分解されると、糖分やアミノ酸などが生み出されます。

微生物はこれをえさにして繁殖していくのです。

食材に微生物が繁殖すると、そこに生み出された糖分による甘みと、アミノ酸による旨みが感じられるようになります。

また、分解された食材はやわらかくなり、消化もしやすくなります。これが発酵の魅力です。

微生物の営みの結果を、人間がありがたくいただく・・・というのが発酵食なのです。

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麹の持つ代表的な酵素はタンパク質分解酵素とでんぷん分解酵素です。

肉や魚、大豆などのたんぱく質は分解されるとアミノ酸に変わります。アミノ酸は旨み成分の代表格。

植物性の旨みはグルタミン酸、動物性の旨みはイノシン酸、この二つが合わさると旨味は一気に増していきます。

しかも発酵によって生まれる旨みは、あとから添加する旨み調味料と違い、自然で口に残らないおいしさです。

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世間で塩麹といって売られているものは塩分濃度が高く、麹はほとんど活動できていないはずですが、この本の塩麹は麹が生きています。

ですから、食材を分解し、旨み成分を導き出す発酵ならではの長所が健在です。

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酵素の働きを活性化させるのがミネラル。ミネラルのうちでもマグネシウムが重要です。

さて、こちらの本に紹介されている塩麹の作り方の分量は、以下でした。

米麹 300g
塩(精製塩でないもの) 30g
水 700ml

かなり、塩が少ないです。混ぜた段階で、塩分濃度が約3%。

作ってみましたが、舐めても、塩気が強くなく、塩麹漬けにすると素材から出る水分で薄くなるので、ちょっと味がないかな、という感じになります。

分量を気にせず、食材にそのまま和えて使うのがいいようです。

発酵は早いけれど、その分、酸味に進むのも早かったようで、ちょっとすっぱい塩麹になってしまいました。

キムチが時間がたつと酸っぱくなるのと一緒です。乳酸菌が育った証拠。

EXVオリーブオイルを混ぜるだけで、いいドレッシングになりました。

ドレッシング


発酵に適したミネラルバランスの「わじまの海塩」を使う限り、手作りの塩麹に、失敗という言葉はありません。創意工夫で使ってみてくださいね。

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