料理に砂糖を使う必要はまったくない by 『じつは体に悪い19の食習慣』(著・南清貴) | 橋本三奈子のSalt Revolution(わじまの塩に魅せられて)

料理に砂糖を使う必要はまったくない by 『じつは体に悪い19の食習慣』(著・南清貴)

「ナチュラルエイジング」を提唱するフードプロデューサー・南清貴さんの著書に『じつは体に悪い19の食習慣』(ワニブックスPLUS新書、2010年)。

じつはの本


この本の中の塩についての章「塩分のとりすぎに気をつけている」をご紹介しています。

昨日までの記事はこちら。
⇒ 精製塩と自然塩は似て非なるもの
⇒ 塩の適量はからだに聞こう

食習慣の1つ「塩分のとりすぎに気をつけている」は、じつは体に悪い食習慣だったというわけです。

著者の南清貴氏、通称KIYOさんからのアドバイスは、次の通りです。

---
高血圧の原因になるのは、塩化ナトリウム99%以上の精製塩。ミネラルバランスがとれた自然塩なら、そのリスクは下がります。精製塩と自然塩は別ものです。

健康を考えたら、毎日使う基本調味料の塩・味噌・醤油は、伝統製法で丁寧につくられた上質なものをそろえましょう。

----

ということでございます。

さて、塩の項はこれで終わりなのですが、砂糖についても興味深い言及がありましたので、引用してご紹介します。

---
「料理に砂糖を使う必要はまったくない、砂糖を使って料理を完成しようというのは、少し過激な言い方をすれば、とても低俗で品がない」。これは、料理に対する私の持論です。

砂糖を使った品性のない料理を発表して料理研究家を名乗る神経が、私には理解できません。

料理に砂糖を使ってはいけない。これだけは譲らないつもりです。

自分も料理に携わる人間として、砂糖を使った料理なんて料理ではない、と断言したい。

もちろん、デザートや食後に食べる煮豆用に砂糖は使いますが、その場合は精製していない砂糖を、それもごく少量使うだけです。

あとは塩とのバランスと煮方でちゃんと甘みは出てくるものです。これが料理です。

そういうことをいっさい何もしないで、安易に砂糖で甘みをつけようとするのは、料理の繊細さを大事にしていないから。

砂糖の甘みで味をつけたものに慣れると、それが料理の味だと思うようになってしまいます。

典型的な例が肉じゃがです。どうして砂糖を入れるのか不思議です。

じゃがいもと玉ねぎ、にんじんというのは、野菜としてベストな組み合わせです。カレーやシチューもこの組み合わせですね。

だから、これだけでおいしいはずですし、野
菜それぞれの味と3つの味が合わさってできたおいしさがあって、それを極限まで見定めて最終的な味に持っていくのが料理です。

それを理解しないで、むやみに砂糖を入れて煮てもおいしいとは思えません。

砂糖を入れずにきちんと出汁をとって肉じゃがを作ってみてほしい。

出汁をとれば肉もいらないはず。「昆布じゃが」ですね。

本当においしいものは、意外とシンプルなものであることがわかるでしょう。

----

「わじまの海塩」をお使いになっている方は、実感されていらっしゃると思うのですが、ほんとに、野菜や肉の甘味が出るので、砂糖やみりんを使わなくても済むんです。

甘くしたいなと思ったら、「わじまの海塩」の力を信じて、玉ねぎを足したり、キャベツを足したりするだけでいいんです。

本当においしいものは、意外とシンプル。名言だと思います。

この「じつは体に悪い19の食習慣」は、全部ご紹介したいぐらいですが、今日で終わりにしておきます。他の章も興味深いので、ぜひ、実際の本を読んでみてください。