ミシュラン二つ星・赤坂「辻留」の松花堂弁当
年末のご挨拶を兼ねて、「わじまの海塩」使用店様・ミシュラン2012の二つ星・赤坂にある「辻留」へ。
初代、辻留次郎が裏千家の家元に手ほどきを受け、京都に店を構えたのが「辻留」の始まり。茶道裏千家より出入を許される、懐石料理の名門です。
光を抑えたお部屋に、季節季節のお花と掛け軸。
お昼の松花堂弁当(5000円)です。
松花堂弁当とはいえ、本格的な茶懐石の料理。
蕪の白さを雪に見立てて食するという「かぶら蒸し」。
お菓子。
最後にお抹茶が出ます。
ご主人・辻義一さんの懐石料理の料理塾では、お塩は「わじまの海塩」を使っています、とご紹介くださっているそうです。
辻義一さんは、専売公社の塩しか使えなかった時代に、料理人として自然塩の復活を訴えた方。
1983年10月号の「月刊 ビックリハウス」(パルコ出版)に掲載された文章をご紹介します。
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食卓塩その他のものでも、小さな字で塩化ナトリウム99%以上と書いてあります。これは塩化ナトリウムであると書いてあるのです。
塩というものは、もちろん塩化ナトリウム、にがり、ミネラル、微量ながらの燐とかマンガン等の有機物が含まれて塩を構成しているものなのです。
このことは医学的にも大変問題があるようですが、味の上でのみ考えてみることにします。
塩の味がよくわかるのは、味の薄いもののほうがわかりやすい。
お吸物の味つけは、塩と薄口醤油でいたしますが、塩化ナトリウムをつかいますと、塩からい味が立つというか、直線的にからさを感じて、おいしくありません。
塩からさの中にもまるみがあるというのが塩の味なのです。
塩からさの中にもまるみがあるというのが塩の味なのです。
いくら良いだしをつかっても、その感じは同じなのです。
味の中心になる塩が良くないということは、あらゆる食品をまずくしています。
漬物、梅干、味噌、醤油、一塩の魚などは直接塩を使うものですが、甘味を引き出すのも塩です。
この塩は、これからみんなで考えていくべき問題であると同時に、早くもとの自然塩にかえすことが出来ればと思っております。
この塩は、これからみんなで考えていくべき問題であると同時に、早くもとの自然塩にかえすことが出来ればと思っております。
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辻義一さんが、この文章を書かれた1983年から19年たった2002年に、ようやく日本では塩の販売が完全自由化されました。
ようやく自由化されたのですから、いい塩を使っていきたいですね。
上記の文章の全文は、こちらで紹介しています。
「辻留」のプロフィール:
住所: 東京都港区元赤坂1-5-8 虎屋第2ビル B1
アクセス:赤坂見附駅B出口より徒歩5分
赤坂見附を四谷方向に向かってすぐ左のシェルを左に入ってすぐ。
電話: 03-3403-3984
営業時間 : 12:00~14:00/17:00~21:00
定休日: 日休




