渋谷の「塩とたばこの博物館」で企画展「さぐれ!キミのからだの中の塩」 | 橋本三奈子のSalt Revolution(わじまの塩に魅せられて)

渋谷の「塩とたばこの博物館」で企画展「さぐれ!キミのからだの中の塩」

東京・渋谷に「塩とたばこの博物館」という博物館があるんです。

1978年に、日本専売公社(当時)によって開設された博物館ということで、現在は、JT(日本たばこ産業)が運営しています。

夏休みの特別展として、8月31日まで「さぐれ!キミのからだの中の塩」という展示を開催中です。

どんな展示をしているかなと思い、行ってきました。

身体の血液、神経、筋肉、腎臓、胃、小腸などでの塩の働きが、わかりやすく展示されていました。

こんなことが学べます。

・血液の中で、塩は、0.9%の濃度に溶け、保たれています。

・腎臓では、血液をろかして、血液の中の塩分濃度が同じになるよう調整しています。

・骨の中にも塩があり、体液が足りなくなったら、骨から供給しています。

そして、ご存知でしたか?

・筋肉を縮めるには塩が必要です。

・小腸の壁を栄養素が通りぬけ、血液に吸収されるときには、普通は、栄養素は塩と一緒でないと通りぬけられません。

・神経細胞のまわりは、いつも同じ濃さの塩水に囲まれていて、電気信号を伝えるときだけ、ナトリウムイオンが神経細胞の中に入るので、塩がなければ皮膚から脳への刺激や、脳から筋肉への命令も伝わらりません。

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塩(ナトリウム)は身体の中でたくさんの働きをしていますね。

だから、汗をかいて、水分、塩分が排出されてしまったときには、水分だけでなく、塩分も補給せよ、ということなんですよね。

他にも、常設展示のコーナーでは、能登の揚げ浜塩田や、瀬戸内海の入り浜塩田、流下式塩田のしくみや様子が展示されています。

岩塩のない日本、雨の多い日本、湿気の多い日本。それでも生きるために必要な塩。

苦労して塩作りをしてきたかという歴史がわかります。

海外で日本のような「塩作り」をしているところは、ほとんどないのではないかと思います。

岩塩があったり、湖や海に、太陽熱と風の力で自然に塩ができるんです。その場合、それでも、半年、1年かけて海水が塩になっていくのです。

「わじまの海塩」の製塩法は、清潔な室内で、水槽に海水を入れ、ランプの熱と風で海水を蒸発させ、体温低度の低温で、塩を結晶化させるという方法。7~10日で結晶ができます。

それも二酸化炭素を排出しない電気エネルギーを使って。

菌検査や重金属検査をしても問題なし。

なんで、こんな方法を先人は思いつかなかったのだろうか、そのうち、歴史に残る製塩法になるのではないかと思っています。


「塩とたばこの博物館」のプロフィール:

住所:東京都渋谷区神南1-16-8
休館日:月曜日(祝日、振替休日の場合翌日)、年末年始
開館時間:10:00~18:00
入館料:大人・大学生 100円、小・中・高校生 50円