海水中のミネラルイオンの皮膚への浸透 | 橋本三奈子のSalt Revolution(わじまの塩に魅せられて)

海水中のミネラルイオンの皮膚への浸透

4月25日のブログ で、独立行政法人・水産総合研究センター中央水産研究所の和田時夫所長より、「わじまの水塩」で、肌が白くなったり、シワが消えたり、痒みが消えたりするのは、マグネシウムの働きだと伺ったことを報告しました。

26日~28日まで、マグネシウムの保湿効果やアシルセラミドの合成力について解説してきました。

今日は、「日本タラソテラピスト学院」の「タラソテラピー概論・各論」より抜粋して、ミネラル成分がイオンの状態になっていることと、皮膚への浸透との関係について、引用してご紹介します。タラソテラピーとは海洋療法のことです。

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●海水の科学的特性

海水は電解質で、イオンの状態である。電解電流は、マイナスからプラス、また、プラスからマイナスへと向かう。

人間の体も電解質の体質なので、温めた海水に、ある一定の時間浸かることにより、皮膚を通してイオンを浸透させることができる。

そして、衰弱したイオンと置き換え、さらに細胞の内部にこれを貯蔵させる。

●イオンの生体への浸透

皮膚は、表皮、真皮、皮膚組織の3つの層から成り立っている。なかでも人体の表面を覆っている表皮は、重要な役割を担っているのである。

表皮は、汗腺や毛根、皮脂腺などの皮膚の付属器官があり、皮脂膜に覆われている。浸透は表皮を通して行われるのである。

表皮が浸透する経路には、イオンの浸透を妨げる2つのバリアがある。

1つは角質層にあるバリアで、もうひとつは表皮の深層部にある
バリア(強力なバリアではあるが、水分、イオン、電解質の浸透を完全に阻止するわけではない)である。

しかし、イオン濃度が高く、温められていれば、そのバリアを確実に通過することができる。

ナトリウムとカリウムは、すべてのイオンの中でも最も浸透しやすく、また、イオンの浸透は、酸性の石鹸で皮膚の脂質を除去しておくとさらに高まることが分かっている。

そして、ミネラル水は、淡水よりも浸透率が高いことが明らかになっている。


レンヌのゲルフィ教授の実験結果によって確認されたことは、「浸透は特に入浴後に行われる」ということである。ロシアのタラソテラピーセンターのなかには、海水浴の後、淡水浴をしたり、淡水シャワーを浴びたりしないように強く指導しているところがある。

むしろ、塩分を沈殿させ、皮膚の上に付着したまま乾かすことや、1日に2~3回、海水浴をし、毎回、太陽にさらすように指導している。

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「わじまの水塩」は、海水を濃縮して、不純物を取り除き、塩に結晶する手前で止めたもの。

マグネシウムが多く、ナトリウムも含んでいます。日本食品分析センターでの分析によると、重金属や細菌は検出されていません。

海水のいいところを凝縮したエキスともいえます。

「わじまの水塩」は、調理に使うときに素材に浸透しやすいというのが料理人さんに共通する意見ですが、ナトリウムやマグネシウムがイオンの状態のため、人間の皮膚のバリアにも浸透しやすいという特長があるのでしょうね。

お肌に使うときには、人肌の手の平で押さえる、お風呂場で使うなどしていますので、温められたイオンになっているので、効果が高いのでしょう。

肌の角質層に、保湿力やアシルセラミドの合成力のあるマグネシウムがイオンの状態で浸透しちゃうなんて、女性にとって、うれしいことですね。

特に「わじまの水塩」には、新しい可能性を感じます。