塩分の控えすぎで体温が下がる
日本人の体温は、この50年でおおむね1℃下がったと見られているそうです。
石原結實先生の「体温を上がるとあなたは必ずやせる」(マキノ出版、平成22年1月)では、日本人の体温が下がった理由として、以下の9点があげられています。
・運動不足
・塩分の控えすぎ
・水分のとりすぎ
・食べ過ぎ
・体を冷やす食品のとりすぎ
・ストレス
・化学物質のとりすぎ
・シャワーですませる入浴週間
・夏の冷房
このうち、今日は、「塩分の控えすぎ」について、引用してご紹介しますね。
---
1950年代に、アメリカのダールという医学者が日本に来て、鹿児島から青森まで地域別に日本人の塩分摂取量を調べました。
すると、北上するほど塩分摂取量が多く、相関して高血圧や脳卒中の発症率も高かったことから、「塩分摂取→高血圧→脳卒中」という図式ができあがりました。
そして、1960年ごろから、東北を中心に減塩運動が広まったのです。医師も看護婦もこぞって塩を目の敵にした結果、いまや日本人の多くが「塩=悪」と思い込んでいます。
しかし、そもそも寒い地域の人ほど塩分を多くとる傾向があるのは、塩に体を温める作用があるからです。
寒い地域で、塩分をとっていなかったら、脳卒中の前に低体温で寿命が縮まっていたかもしれないのです。
太古の昔、海から上陸してきた私たちの「生命」の祖先は、海水と同じ成分を体の中に抱えてきました。それが血液であり、「血潮」とも呼ばれるのは、そこからきています。
体をあたためるほかにも、細胞の浸透圧や体液のPH(ペーハー・酸性アルカリ性の度合)を整えたり、神経の伝達や筋肉の収縮に必須だったり、消化液の材料になったりと、塩分(ナトリウム)には、大切な役割がたくさんあります。
しかし、こういった塩の効用や体質の個人差に目を向けず、塩分の過剰な制限をすすめた結果、日本人の低体温は助長されてしまいました。
適度な塩分をとることが、低体温の改善には必要です。
---
ということです。
適度な塩分が必要ということですね。
次回は、残りの8項目について、簡単に説明しますね。