使用店様を訪問して、塩の役割とアミノ酸の話を
しばらく、使用店様の訪問記を書いていませんでしたが、年末に引き続き、お年始のご挨拶回りということで、相変わらず、いろいろ、行っていたんですよ。
一気にお料理写真をご紹介します。
銀座の「銀座KANSEI」さんのランチ「ズワイガニとキノコ・白味噌 ブルーチーズのグラタン」。
こちらは、下北沢の「高むら」の「鮭の麹漬け」。
「トリッパと野菜の炊き合わせ」。
さらに、こちらは、中野の「四季音」。手作りカラスミをキスに巻いた揚げ物。「わじまの海塩」で。
「京野菜の炊き合わせ」。
行った先、行った先で、このブログでもご紹介しているグラフをお見せして、料理長様たちとお話を。
日本のダシとアミノ酸の種類。
フレンチのチキンブイヨンと、中華の「湯」と、アミノ酸。
(グラフは、「うま味インフォメーションセンター
」のホームページより)
どんなお話をしたかというと・・・・。
従来、日本での、塩の役割は、生臭みを取り、水分を取り、保存をするもの。
今から40~50年前には、まだ、電気冷凍冷蔵庫も家庭には普及していなかったため、保存のための「塩蔵」が重要だった。腐敗させる原因となる水分を抜ききり、うま味を抜ききって保存する。それが塩の役割だった。
マグネシウムの含まれた塩であれば、味の保護膜ができ、うま味は閉じ込められるけれども、マグネシウムの苦味を嫌い、精製された塩の場合には、うま味がすべて逃げてしまう。
そこで、うま味を付加するものとして、「だし文化」に。そして、発酵した「うま味」を持つ醤油や味噌が必需品に。
フランスの場合は、塩の使い方がそもそも違い、食材から「うま味」を出すもの。肉が消化分解されてアミノ酸になったものを摂っている。
日本では、舌では美味しい「うま味」を食べていても、身体の中では、体の外でしか合成されない必須アミノ酸が不足していたのではないか?
・・・というようなお話をしました。
フレンチの銀座KANSEIの坂田幹靖シェフは、「フランスでチキンブイヨンには塩を使います。まったくその通りでしょうね」ということでした。
ときどき、無性にラーメンが食べたくなる、ということがあるのは、身体が必須アミノ酸を求めているのかもしれません。
でも、「わじまの海塩」を使っている料理長様は、魚や肉が消化分解されてうみ出される、豊富で複雑なアミノ酸の「うま味」の味をわかっている方でしょう、という結論です。
「わじまの海塩」のお客様は、必ず、「醤油を使わなくなりました」とおっしゃいます。塩だけで、うま味が満足される、アミノ酸が得られる、ということでしょうね。