コラム「ほどほど健康術」(日本経済新聞2010年12月5日)より
日本経済新聞に、新潟大学教授・岡田正彦先生の「ほどほど健康術」というコラムが連載されています。
少し前になってしまうんですが、2010年12月5日(日)のコラムは「健康法 あちら立てれば…」というものでした。興味深かったので、引用します。
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世間には「あちら立てればこちらが立たぬ」という話が多い。人間の体にも同じことがいえる。
骨粗しょう症はカルシウムの不足で骨がもろくなる病気だが、その予防に牛乳をたくさん飲むよう指導された人が高脂血症になることがある。
新型インフルエンザが流行した際、国が発表した統計によれば、ワクチンを摂取したあと死亡した人が10万人あたり0.58人いた(因果関係は不明)。新型インフルエンザと診断された人のうち、肺炎などで死亡した人の割合は同0.96人で、その差はごくわずか。
受診しなかった人も含めれば実際の死亡率はもっと小さく、差はほとんどなかっただろう。
このような現象は、医薬品にも認められる。糖尿病の薬には、検査値を改善し、様々な余病を抑える効果がある。
しかし、薬のせいで血糖値が下がり過ぎ、死亡する人が予想外に多いことが分かってきた。
血圧を下げる薬には脳卒中を予防する効果が期待できるが、中には副作用でコレストロール値が悪化する薬もある。
更年期障害を治療するためのホルモン療法が一時期、世界的に普及した。米国の統計によれば、この間、副作用による乳がんの発生率が明らかに増えていた。
健康は複雑で微妙な体のバランスの上に保たれている。何かを人為的に変えようとすると、「あちら立てればこちらが立たぬ」となってしまう。
(中略)
一つの病気を予防する努力が別の病気を誘発してしまうかもしれない。人間の体は部品の寄せ集めではない。
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糖尿病の薬も高血圧の薬も、治す薬ではなく、症状を抑える薬です。飲み続けなくてはならないものです。
風邪の薬も、治す薬ではなく、鼻水や咳や痰などの症状を抑える薬です。
あちらを抑えれば、こちらが・・・ということが起きてくるのは当然のことでしょう。
最近、本屋に行くと、薬では病気は治らないというような本が目立っていますね。
対処療法でななく、根本を治すには、薬や現代医療には頼らずに、自分の体の免疫力に働いてもらうしかないのではないでしょうか。
体は微妙なバランスで保たれています。ならば、ミネラルバランスが体の血液に近い「わじまの海塩」を。