成瀬宇平先生と、リストランテヒロで手作りカラスミを堪能
鎌倉女子大学名誉教授で医学博士の成瀬宇平先生から、新著の『科学でわかる魚の目利き』(2010年10月・ソフトバンククリエイティブ サイエンスアイ新書)を送っていただきました。
天然魚と養殖魚の目利きや、冷凍魚の目利き、水産コピー食品の目利きというような内容や、赤身魚と白身魚のおいしさの違い、魚のもつ健康機能成分などが、たくさんの写真や図やグラフで解説されていて、とても参考になる内容です。
その成瀬宇平先生をお誘いして、顧問・瀬川昌威とリストランテヒロ丸ビル店に。
「わじまの海塩」発酵スペシャルコースをお願いしたのですが、秀悦だったのが、群馬県吉田椎茸とからすみのスパゲッティーニ。
このオレンジ色のものが大島今日シェフ手作りのカラスミです。
これは、ピチットの使い手であり、塩の作り手である中道肇が、結婚30周年記念のときに訪問して伝えた 方法で作ったもの。
ボラの卵を「わじまの水塩」に漬け込み、その後、ピチットシートで包んで冷蔵庫で作るという方法です。
削ったユズの皮とあわせて、手作り感のあるソフトなカラスミのうま味が相まって、うまし、でした。
「わじまの水塩」に含まれるマグネシウムが消化分解酵素を活性化して、タンパク質をアミノ酸に分解して、うま味を生み出す、ということですね。
そして、ピチットシートは、冷蔵庫の低温で、脱水して、臭みをとって、熟成ができるという優れもの。
「わじまの水塩」と「ピチット」の2つのコンビネーションを楽しみました。
(名古屋の情熱弁当屋さんでも、カラスミを 作られていますよ。こちらは、ピチットで脱水後、ベランダ干しだそうです。)
なお、成瀬宇平先生、マグネシウムというのは、人の体内でも重要な働きをしているミネラル成分で、この10年ぐらいで注目されるようになったもの、とおっしゃっていました。
昭和47年に、精製塩に統一された時代には、マグネシウムは、苦みのある不純物としてしか、認知されていなかったのでしょうね。
科学が進歩した今だからこそ、微量ミネラルが含まれている塩を。
『科学でわかる魚の目利き』の詳細:
http://sciencei.sbcr.jp/archives/2010/10/si_03.html
成瀬宇平先生のコラム:
http://www.kosakai.co.jp/outline_column.html