東京海洋大学・海洋科学技術研究科の濱田奈保子教授を訪問
東京の品川駅の港南口を下りて、徒歩10分。東京海洋大学があります。2003年に東京商船大学と東京水産大学が統合して誕生した国立大学です。
都心の中にある広いキャンパスです。
この東京海洋大学の海洋科学技術研究科の濱田奈保子教授の研究室を訪問してきました。
濱田奈保子教授は、食品(特に水産物)のトレーサビリティシステムや、水産物の鮮度保持や、環境有害物質の海洋微生物による分解とその応用に関する研究などを進めている先生です。
脱水シート・ピチットについて「ピチット関連製品による魚肉の品質保持に関する研究」などもなさっているんですよ。
「わじまの海塩」や「わじまの水塩」、ピチット一夜干しなどの情報交換をしてきました。
ピチット一夜干しは、天日乾燥よりも、過酸化脂質が少なく、腐敗の目安となるアンモニア態窒素も少なく、細菌の発生も少ないという結果が出ているそうです。
また、鮭(サケ)の赤い色で、抗酸化力があるという「アスタキサンチン」もピチットで包むと、濃くなるそうです。
打ち合わせの後、濱田奈保子先生(右)と、塩を作った後に残る「にがり」の活用についての研究をしているという社会人大学院生(左)と記念撮影。
研究室は、男性の方が多いということですが、女性にも興味のある分野ですね。
帰りに、キャンパス内で、こんな看板を見つけて寄り道を。
「さかなの透明標本展」。1月31日まで一般公開されています。大学内の博物館です。
どうやっているのか、身が透明で、骨だけ色がついています。
これ、アンコウだそうです。5cmぐらいのものでした。ちょっと、かわいい!?
他にも、いろいろな魚介類や、鳥類の標本が展示されていました。これは、タカアシガニの標本。
カキの養殖の筏(いかだ)の模型。
かつおぶしの削り方を学ぶための模型などもありました。
また、この資料館を出ると、「鯨ギャラリー」というのもありました。こちらも一般公開されています。
セミクジラの完全骨格の標本。世界最大級だそうです。
鯨の祖先には、太古の時代、陸上哺乳類のような足があり、陸上を歩いていたのだそうです。その名残として、鯨には、太腿を支える「骨盤」や「大腿骨」があるのだそうです。これがその骨盤の痕跡だそうです。
知らなかった~。面白いですね。
海好き、船好き、魚好きには、海洋大学って夢がありますね。
なお、濱田奈保子教授の研究科では、社会人向けに、文理融合の食のリスクマネジメントのカリキュラムが用意されています。
HACCP管理者コース、食品ロジスティクス実務家養成コース、食品サプライチェーン安全管理コースなどの博士課程コースが設置されているんです。
総合商社勤務で食品安全部に配属された社会人や、食品会社の品質管理に携わる社会人や、食品安全コンサルタントを目指すという社会人も学んでいるそうです。
ご興味のある方は、以下をご参考に。
「キャリアアップを目指す社会人のための大学院ガイド」:
http://www.asahi.com/ad/clients/daigakuin/listen/vol14.html
東京海洋大学:
住所: 東京都港区港南4-5-7