舳倉島は世界有数の渡り鳥の交差点 by『舳倉島・七ツ島からの手紙』 | 橋本三奈子のSalt Revolution(わじまの塩に魅せられて)

舳倉島は世界有数の渡り鳥の交差点 by『舳倉島・七ツ島からの手紙』

COP10(「生物多様性条約約10回締約国会議」)が、先日2010年10月11日から日本の名古屋市で開催されていますね。


多様な生き物や生息環境を守り、その恵みを将来にわたって保つため、国家間で協力しあうことを目的にした会議です。


「わじまの海塩」の原料となる海水を取水している、石川県輪島市の「舳倉島」は、多様な生き物の生息地として、日本の中でも代表的な場所になっているんですよ。


先日もご紹介した「舳倉島・七ツ島からの手紙」(舳倉島・七ツ島自然環境調査団、北國新聞社発行・2010年8月)から、今日は渡り鳥についてご紹介しますね。


輪島の塩に魅せられて大手IT企業を飛び出した女社長の奮闘記-舳倉島・七ツ島からの手紙

舳倉島は世界有数の渡り鳥の交差点と言われています。 渡り鳥の季節には、大きな望遠鏡付きのカメラを持ったバードウォッチャーさんがたくさん舳倉島を訪れています。


輪島の塩に魅せられて大手IT企業を飛び出した女社長の奮闘記-p46


舳倉島では、2009年までに361種の野鳥が確認されています。日本では、約590種の野鳥が確認されているそうですが、その半分以上の61%を舳倉島が占めているというわけです。


面積約1km²の狭い島で、これだけ多くの野鳥が確認される場所は、日本では他に類を見ないということです。すごいですよね。


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「ちょっとしたら世界的にも上位ランクに位置するバードウォッチングスポットかもしれない。国際交流の拠点に・・・」というのが英国からきたバードウォッチャーの提言だそうです。


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以下、本から引用します。

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寒冷地、熱帯に生息する野鳥、水辺(海洋、岩礁、海岸、湖、池、川)や、山野(荒地、草原、畑、集落、林、森)の野鳥など、あらゆる生活環境の野鳥が観察されている。


大きい鳥や小さい鳥、動物食(鳥、魚、虫)や植物食(草木の実、海藻)の鳥、いろいろな色の鳥、渡り鳥と留鳥など、舳倉島は「あらゆる野鳥が行き交う交差点」といっても過言ではなくい。


日本の渡り鳥として分類される鳥のほとんどが舳倉島で観察されている。


大きい鳥はアネハヅル、コハクチョウで、重さは7~10キロある。一方、小さい鳥の代表はキクイタダキ、カラフトムシクイで4グラム台である。これは10円玉1枚分の重さである。


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舳倉島は、周囲約5km、面積1.04km²、標高約13mの小さな島。そこで深い山の鳥を代表とするアカショウビンと、海の鳥のウミネコ、ウミウとを同時に見ることができるのも、舳倉島ならではの醍醐味だそうです。

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掲載されている生息地別の表を見ると、ヨーロッパ系、北アメリカ系、シベリア・モンゴル・中国北東部系、東南アジア系、中国大陸中央を南北に渡るコース系などからの渡り鳥が確認されていることがわかります。


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珍鳥の宝庫ですね。この環境を大事にしていかなければと思います。