生間流・庖丁式の写真集 at 「関西調理師 伸友会 35周年祝賀会」
昨日、ご紹介した「関西調理師伸友35周年」の祝賀会 にて、包丁式が披露されました。
庖丁式というのは、日本各地の神社などの奉納をはじめとして、祝事や法要事などの行事・儀式の時に執り行なわれているもの。
数々の流派があるそうですが、今回は、生間流。一子相伝、流派内の一部の人で受け継がれる秘伝・秘事だそうです。
大まな板の前に座り、食材に直接手を触れず、右手に包丁、左手に箸を持ち、食材を祝の型や法の型に切り分け並べる儀式のこと。
烏帽子・垂直、または狩衣を身にまとい行われる儀式は、日本古来から伝えられたものだそうです。
料亭「明治屋」様のサイト
にあった明治屋店主・稲葉敏明氏がまとめた「庖丁式が作られた理由」によれば・・・。
貞観1年(859年)藤原山蔭政朝が、庖丁式を考え・作り、27年後、仁和2年(886年)料理好きの光孝天皇に伝え、光孝天皇は宮中行事として、この庖丁式を取り入れ、自ら庖丁式を執り行い、天皇家料理番にも命じたのが起源、と推測できるそうです。
さて、では、写真20枚で一気にご紹介いたします。「喜の鯛」でございます。
まず、介添え人が登場しました。
まな板の上に、包丁や鯛を載せて準備をします。
菊の花を鯛の上に載せ、準備完了。
包丁人が登場しました。
着物の袖を紐で縛り、たすきがけにします。
右手に包丁を持ちます。
右手に包丁、左手に箸。しばし舞を踊るような所作。
鯛の腹に包丁を入れていきます。
魚の向きを変えて、また舞います。
切りながら、身を広げていきます。
身を並べていきます。
骨を切り、身も細かく切って刺身を作ります。
頭を立てます。
並べおわりました。
上に菊の花びらを散らします。
出来上がり、たすきを外しました。
出来た結果はこの通り。切汰図というそうです。
魚に直接、手を触れず、1本の包丁で、魚を三枚に卸し、骨を切り、刺身を作る。お見事でした。
日本独特の食文化ですね。
今回のものではありませんが、生間流の庖丁式は、こちらに動画も出ています。
http://www.youtube.com/watch?v=1A0pGUPSTOg