輪島の漁師のシメサバの作り方
6月27日(日)、東日本料理学校協会主催の「全国料理学校協会 教員資格認定研修会」。
元漁師で、水産加工を手掛けていた中道肇の「干物について」の実技講演の内容のご紹介をもう一つ。
輪島の漁師のしめサバの作り方です。
中道肇より、輪島で10人の漁師がそれぞれシメサバを作って持ち寄ったら、みんな人のものは食べずに自分のものしか食べない、という笑い話が披露されました。
それだけ、サバは、「あたりやすい」ものなんですね。
魚の傷むのを防ぐために、真水で洗わないこと、なるべく魚を手で触れないようにすることという原則は、一夜干しと同じです。
●下処理
①新鮮なサバを3枚おろしにします
②「わじまの水塩」をスプレーします
③「ピチット(マイルド)」で包みます
④これを冷凍します
海水を低温で蒸発させ、アクをとってから、塩分濃度25%に濃縮した「わじまの水塩」をスプレーすることで、薄いい塩味をつける効果と、殺菌効果があります。
また、一度、冷凍してしまうことで、アニサキスなどの寄生虫は死滅します。
●味付け
①自然解凍して、ピチットを外します
②お好みで味付けした漬け汁を作ります (例: 昆布だしと米酢を7対3の割合)
③サバを漬け汁に漬けこみます (冷やして2時間)
④ピチット(マイルド)で水を切ります (冷蔵庫で1時間)
⑤食べやすく切って、盛り付けます
これは、〆鯖寿司にもできます。〆鯖と酢飯の間に、生姜を入れています。
この〆鯖の作り方だと、色がどす黒くならないので、東日本料理学校協会の事務局長の新居先生が驚いていらっしゃいました。
味つけは、お好みです。上の味付けはかなり薄いので漬け汁の味見をして調整してください。