ステーキ肉の上手な焼き方 by 三國清三シェフ
三國清三シェフの店・四谷の「オテルドミクニ」に行ったときに、三國清三シェフが見せてくださった雑誌がもう1冊ありました。
車の雑誌「ENGINE」(新潮社・2010年6月号)です。
「三國清三シェフの男の超カンタン手料理」連載第9回「牛フィレどんぶりミディアムレア」のレシピが紹介されていました。
ここで、三國シェフの教える「ステーキ肉の上手な焼き方」を、引用して紹介します。
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まずステーキ肉は焼きはじめる30分前に冷蔵庫から出し、室温に戻しておく。肉が冷たいと、表面を焼いても中まで火が通らないからだ。
同時に塩・胡椒は多めに、できるだけ早い段階でふっておく。これは塩・胡椒が肉の中にしみこむと、肉のうま味がジュワーッと外側にしみ出てくるからである。
フライパンに油とバターを入れて、バターが焦げはじめたら準備OK。強火のまま肉を放りこみ、表と裏だけでなく、肉のうま味を逃がさないようにトングなどを使って側面も焦げ目がつくまで焼く。
最後にフライパンに残った油を上からかけて、肉の中まで熱を通す。肉を指で押して弾力があればミディアム、弾力がなければミディアムレアの出来上がりだ。
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牛フィレどんぶりの詳細レシピは雑誌をご覧いただくとよいですが、ここで注目すべきポイントは塩の使い方です。
ステーキを焼くとき、塩は、最後に振ると習った方はいませんか?
実は、塩化ナトリウムだけの精製塩や岩塩と、マグネシウムを含む海水塩では、ステーキを焼くときの塩の使うタイミングが違ってくるんですね。
肉を固くする塩、肉からうま味を出す塩・・・。
岩塩は、いわゆるスパイスのように、肉が焼けた最後に外から味をつけるもの。
マグネシウムを含む海水塩は、早めに振って肉のうま味を出すもの。
三國シェフは、フランスで修業したので、フランスのトップシェフ達が使っているゲランドの海水塩の使い方を基本としているので、このような焼き方になるのですね。
googleで、「ステーキ コツ 塩」で検索してみたら、塩を先に振るもの、後に振るもの、ゴチャゴチャでした。いろいろな塩が手に入るようになり、調理界は、混乱状態に入ってしまっています。だからこそ、厳しい飲食店業界、これからは、塩を制するものだけが生き残れる、って思っています。
でも、一般人は困りますね。そろそろテレビや雑誌のメディアも、何の塩、と書いて、レシピを載せてほしいものです。
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おいしい国産牛肉を安心して食べられるのは、畜産農家の方々の努力のおかげです。宮崎の畜産農家では、口蹄疫の問題で、大事に育てた牛を殺処分しなければならないという苦しい思いをなさっているようです。
むっちー牧場さんのブログ:
http://green.ap.teacup.com/mutuo/
市場に出ている牛肉はまったく問題ありません。大丈夫です。
(新聞やテレビでの報道が、昨日からいきなり増えましたね。)