「京都の薄味は本当?」・・・服部幸應先生の著書「大人の食育」より | 橋本三奈子のSalt Revolution(わじまの塩に魅せられて)

「京都の薄味は本当?」・・・服部幸應先生の著書「大人の食育」より

服部幸應先生の著書「大人の食育」(2004年・日本放送出版協会)の「京都の薄味は本当?」より。


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確かに京都は薄味です。0.7パーセントくらいと、血液より低い塩分です。

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の続きをご紹介します。


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ところがだんだん彼らと親しくなり、いわゆる地元の人がよく行く店に案内してもらうと、しっかりガツンと塩味がついているのです。塩分濃度が1.1から1.2パーセントぐらいです。


「味、濃いじゃない」と言うと、彼らも実は、それが旨いというのです。「薄味はやせ我慢をしてやっているんじゃないの」と、思わず言ってしまいました。


確かに素材を味わうには、あまり塩分が強すぎない方がいいのです。しかし、素材の持っている味を引き出すためには、ある程度の塩は必要となります。塩があって初めて素材の旨味が引き出されてくるからです。


塩を控えめにする代わりに出汁を濃くすると、味に奥行きと厚みも出ます。すなわち、京都の薄味は、きちんと取った出汁の上にバランスが成り立つのです。


それにしても、「京都は薄味」という伝統を守るために、今もやせ我慢をしている店は健在です。

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面白いですね。


きちんとしたところの関西料理は、煮物にしろ、汁物にしろ、醤油で茶色っぽくないので、うす味のように感じますが、実は、出汁と塩は、きかせていますね。




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