「塩小さじ1」・・・それ、何のお塩ですか?
「NHKきょうの料理」や「家庭画報」「四季の味」などでご活躍の料理研究家の濱野昌子先生の濱野料理教室を訪問して、「わじまの海塩」の説明をしてきました。
「私は精製塩はいっさい使いません」とおっしゃる濱野先生。
だから、料理教室の生徒さんには、「私のレシピに「塩小さじ1」と書いてあったら、もし精製塩を使うなら、その半分にしなさいよ」と教えているのだそうです。
今・・・テレビや雑誌は全国ネットなので、全国どこでも手に入る商品を基本にレシピを作る必要があるのだそうです。
だから、塩は、専売公社時代から続く「食塩」(精製塩)を基本にしてレシピが書かれています。
でも、日本は、塩が自由化されて8年目。たいていのどんなスーパーでも、海水を釜で炊いた塩や岩塩が置かれるようになりました。
逆にいえば、マスメディアは、料理の「塩」に関しては、実際の世の中よりも遅れています。
お塩の種類によって、ナトリウム、マグネシウムのバランスがそれぞれ違うので、同じ量の「小さじ1」でも、塩味は違うし、料理の味は変わってきてしまうのです。
梅干し作りも、お味噌作りも、干物作りも、どんな塩を使うかで、使う量や発酵時間が変わってきます。
そうなると、あの人のレシピは、ちょっとしょっぱい、とか、味が薄い、とか思われてしまいかねません。
レシピというのは、再現性を求めるもの。
せめて、テレビや雑誌ではないブログなどに発表されるレシピには、何の塩、どこの塩、と書くようにしていただきたいな~と思います。
ネットの世界から、逆に、マスメディアを変えていきましょ。そういう時代になっていると思います。
