「わじまの海塩」の文字を書いてくださった矢野宣さんの朗読会
11月15日(日)。荻窪の「かん芸館」というホールで、放送劇作家の伊馬春部氏の「生誕101年・没後25年記念のつどい」があり、代表作「屏風の女」の朗読会がありました。この作品は、昭和27年1月4日にNHKに放送された放送劇です。当時は、テレビドラマなどがなく、放送劇がはやっていた時代です。
朗読されたのは、劇団・俳優座の矢野宣さんと、伊馬春部氏の次女・いま くしげこさん。
お一人づつ、男性三役、女性三役を朗読されたのですが、声だけでそれぞれの役になりきり、とても面白い内容でした。
この矢野宣さんとは、3年半ぐらい前に知り合ったのですが、習字を習っていらっしゃるということで、縁あって、「わじまの海塩」のパッケージの文字を筆で書いてくださった方なのです。
「わじまの海塩」の文字には、特徴があります。
・一つは、「わじま」の「わ」の字。おむすびに合う「わじまの海塩」の「おむすび」の丸く、包みこむようなイメージです。人の「和(わ)」の思いも込めています。
・もう一つは、「塩」という字。「塩」という字は中国から来た漢字。中国は岩塩の国なので、「土へん」なのです。でも、「わじまの海塩」は海の水で作った塩。だから、「塩」という字のへんを、「土へん」ではなく「さんずい」に見えるように書いてください、とお願いしました。
・そして、「海」と「塩」という漢字には、日本海の波のイメージを出してください、とお願いしました。
そして、この難しい注文を受けて、矢野宣さんが書いてくださったのが、この文字なのです。
さらに、パッケージの地紋は、美大を出た友人に書いてもらいました。日本海を表す波模様ですが、この波模様の「海塩」という字の背景にあたる部分は、能登半島の形を現しています。
「能登」の漢字の左側は、「わじまの海塩」のふるさと・舳倉島の形もあるのですよ。
