マグネシウムは、糖尿病、高血圧症、高脂血症とも関係がある | 橋本三奈子のSalt Revolution(わじまの塩に魅せられて)

マグネシウムは、糖尿病、高血圧症、高脂血症とも関係がある

昨日に引き続き、東京慈恵会医科大学の横田邦信先生の著書「〝メタボリックシンドローム"対策の必須ミネラル マグネシウム健康読本」(現代書林・2006年)から、マグネシウムの働きについて、主だったところを、抜粋して引用します。


-----
・マグネシウム不足がインスリンの効きの悪さをもたらす


食事からのマグネシウム摂取量が少ない群は、2型糖尿病の発症率が明らかに高いことが報告されています。


・マグネシウム不足が酵素の不活性化を招き、高脂血症に至る


中性脂肪やコレストロールなどの脂質は、そのままでは血液中に溶けることができません。そこである種のタンパク(アポリポ蛋白)と結合して、リポ蛋白という形で溶在し、血液中を流れていきます。このリポ蛋白を分解する酵素の一つにリポ蛋白リパーゼがありますが、この酵素の反応にはマグネシウムが不可欠です。マグネシウムが不足すると、リポ蛋白リパーゼという酵素がうまく働かなくなります。その結果、リポ蛋白の分解がうまくいかず、血液中に特に中性脂肪が増えてしまうのです。


・マグネシウムは糖尿病の発症予防と改善に大きな期待が持てる


戦後の日本人は、塩からのマグネシウム摂取減に加えて、特に穀類や野菜からのマグネシウム摂取が大幅に減少しています。「そうした食事性のマグネシウム不足こそ、2型糖尿病の発症と進展に強く関係している」と、私は考えたのです。


そして、横田先生は、デポラ湖の天然濃縮にがり(高濃度のマグネシウム)を使った臨床研究をおこなったそうです。その臨床研究で、マグネシウムは次のような大きな効果を示したそうです。


・インスリンの抵抗性が大幅な改善を見た
・継続使用で、その他の血糖コントロール指標も改善が見込める
・高血圧を改善し、天然のカルシウム拮抗薬の作用を発揮した
・中性脂肪の値も大きな改善データが得られた

-----

塩と高血圧の関係はよく言われることですが、塩化ナトリウムだけの塩により、マグネシウムの摂取不足を引き起こし、それが糖尿病を増加させたことは、まだあまり知られていないことなのではないでしょうか。食事に注目して、薬ではなく、天然濃縮ニガリを与えることで効果が出たというのは、とても重要な研究ですね。



人気ブログランキング

ブログランキングにご協力ください。