カルシウムとマグネシウムのアンバランスが高血圧の引き金を引く | 橋本三奈子のSalt Revolution(わじまの塩に魅せられて)

カルシウムとマグネシウムのアンバランスが高血圧の引き金を引く

先日も紹介した東京慈恵会医科大学の横田邦信先生の著書「〝メタボリックシンドローム"対策の必須ミネラル マグネシウム健康読本」(現代書林・2006年)。
この本には、マグネシウムの働きがたくさん書かれているので、いくつか主だったところを抜粋して引用します。


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・マグネシウムの摂取不足が、日本の虚血性心疾患を増加させた


マグネシウムは細胞膜の門番として、血管を収縮させるカルシウムイオンの流入と流出を調節している。もしマグネシウムが欠乏すると、このバランスを失って心筋梗塞の大きな原因になる。


・カルシウムとマグネシウムのアンバランスが高血圧の引き金を引く


高血圧の原因には数多くの因子があり、高インスリン血症もその一つです。
インスリンの効きが悪くなると、なんとかインスリンの作用を補おうと、すい臓からのインスリンの分泌が増えます。高インスリン血症は交感神経を活性化させるとともに、腎臓でのナトリウムの再吸収を増加させます。ナトリウムの再吸収の増加は、血圧の上昇につながります。


血圧を上昇させるもう一つの大きな要因が、カルシウムとマグネシウムのバランスです。
この二つのミネラルのアンバランスは、血管の収縮や神経の働きに致命的な影響を及ぼします。とくに細胞内のカルシウムが増えてマグネシウムが不足すると、血管が収縮します。収縮した血管を流れる血液は、どうしても圧力が高くなり血圧が上昇します。さらにカルシウムが増えてマグネシウムが不足すると、動脈硬化を促進することになります。マグネシウムには、血管を拡張させ、血圧を下げる働きがあります。マグネシウムを十分に摂ると、細胞内のカルシウムの過剰蓄積が抑えられる結果、血管が拡がります。血管が拡がると血液の流れがスムーズになり、血圧が降下するのです。


さらに、マグネシウムは交感神経の末端にも作用し、ノルアドレナリンの分泌を抑えます。この作用も血圧を下げることにつながります。

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カルシウムを摂ることを意識するだけでなく、そのときにはマグネシウムも同じように意識して摂る必要があるということです。


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