精製塩を「塩ではない」と言ったフランス料理の巨匠・ロブション | 橋本三奈子のSalt Revolution(わじまの塩に魅せられて)

精製塩を「塩ではない」と言ったフランス料理の巨匠・ロブション

フランス料理の巨匠に、ジュエル・ロブションという料理人がいます。


恵比寿ガーデンプレイスの「ジョエル・ロブション」はミシュラン東京2009位の三つ星レストラン。
同じ建物の1階にあるカジュアルフレンチ「ラ ターブル ドゥ ジョエル・ロブション」も1つ星を獲得。
六本木ヒルズ内の「ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション」は2つ星を獲得しています。


そのジュエル・ロブションが、十数年前に来日した際、精製塩を評して、「これは塩ではない」と言ったそうです。


ナトリウムは、野菜や穀類のでんぷんや炭水化物(糖質)を活性し、うま味を引き出します。
一方、マグネシウムは、酵素を活性化し、タンパク質を分解して、うま味を創ります。


日本の料理は、野菜や米が中心だったので、塩化ナトリウムだけの塩でも、
昆布やカツオのダシがあれば、うま味のある美味しい料理が作れました。
ところが、西洋料理は、肉が中心。
マグネシウムのない塩では、肉からうま味を出すことができなかったのでしょう。