家に帰り、嫁に報告。二人で泣いた。
実家に行き両親に報告。三人で泣いた。
一通り泣いてちょっと落ち着いた。
癌になってから本当によく泣いてる。しかし、辛い時は泣くと楽になるということも癌に教えてもらった。それがわかってから恥ずかしながら泣きたい時は泣くようにしている。
さて、どうしたものか。
またあの抗ガン剤か…。
こうなってしまった以上、腹をくくるしか無いが俺はどうしたいんだ?何が正解なんだ?全て先生の言う通りに受け入れるのか?これが全ての情報なのか?
仕事がら改善案を考える際、まずは客観的な現状把握が肝ということはこの身に沁みついているので今の情報量で判断するのは到底納得できなかった。しかも人生のド級の選択を。
そして直感で「今決めることをやめる」ことを決め、すぐ病院へ連絡し抗ガン剤のスタートを中止した。
そこからネットや本、知り合いへのリサーチ、出来る限りの情報収集をした。
まず分かったことは、腹膜播種というやつは相当やっかいなものだということ。(これが分かった時点でもう白目)そして通常の治療法では完治の見込みがほぼ無いということだった。調べれば調べるほど悪い材料ばかりだった。死がリアルに寄り添って来ている感じがして恐怖に震えた。
仕事は手につかず、家族と泣き続ける日々が続いた。しかし辛かったが今考えると色々と覚悟を決めるには必要な時間だったと思う。
そして、同時にセカンドオピニオンを申し込んだ。