愛しの悪代官さま〈悪代官考察〉 by店主
ブログタイトルにもある悪代官…勧善懲悪の時代劇にはなくてはならない存在です。
初回は山吹色のおふだの告知メインでしたが、今回はこの悪代官にスポットをあててみます。
実際のお代官様はしっかりと働き、不正をしない良いお役人だったはずなのに、
時代劇ではお代官=悪いお役人的なイメージのように思えてなりません。
事実に基づくとちっとも面白くないので、ほとんどフィクションの時代劇ベースで考察
勧善懲悪痛快時代劇的悪代官様のイメージ(あくまで一個人の考えです)
1.仕事…ほとんど働くお代官の姿は露出しない。つまりよく分からない。
本当は年貢を決めたり集めたりを中心に治安維持や行政の一端を担う仕事を
しているはずなのだが、真面目に働く姿はTV向きじゃないらしい。
2.外見…金襴とか緞子といったゴージャスな織物でできた羽織なんか着ちゃって
いかにも羽振り良さそう。悪徳商人との密会でも、暗い部屋で何故かゴージャス。
よほどのオシャレさんなのか?密会場所に移動する時に、いくら夜が暗いと言っても
人目を引かない様にせめて地味な色の服を着れば?と思うのだが…
3.身体…悪代官ともなれば、メタボリックが前提条件なのか?太っているイメージが強い?
私腹を肥やすの言葉通りのイメージ演出なのか?
4.態度…とにかく態度がでかい。旗本としては最下層のポジションのくせに…
特に悪徳商人に対してはかなりの上から目線で接する。
士農工商のヒエラルキーの最上位と最下位の違いがそうさせるのか?
高額な賄賂をくれる●●屋さんに媚びる事なんて本当に必要ないのか?
5.戦力…たいていが武家の出身だろうから一通りの剣術とか習ったはずだが、そこは
天下太平の江戸時代…刀なんてファッションアイテムと化しているのか?
めっぽう弱い!夜に主人公が屋敷に入ってきたら十中八九殺す気で来てるぞ!
ヘタに刃向かわず、きらびやかな着物を脱ぎ捨てて、暗闇に一目散にダッシュ!
主人公は持っていたとしても提灯程度の明かりだし、単身で乗り込んで来た場合
街灯のない時代、闇に紛れて逃げおおせる確率は高いぞ!殺されるよりはマシ!
死にたくなかったら、持てるだけの金を持って逃亡すれば人生やり直せるかも…
6.末路…お約束で最後は悲惨。主人公にズッパリ切られるのが最も悲しい末路
切られなくても必ず悪事が露呈し、裁きを受ける羽目に…切腹?島流し?
お家断絶?代官だって役職なんだから任期ってもんがあるだろうに、人生を
やり直せる様な、執行猶予的なものは?無いだろうな、話の流れからして…
やっぱり、有り金持って逃亡生活を選ぶのがいいんじゃないの?金あるんだし
地位と権力にものを言わせ、私腹を肥やすために邪魔者を殺め、利権を操作して賄賂を
受け取り、はたまた町娘を手込めにまで…最後は主人公にバレ、制裁を受ける役柄、
パターン的にはお約束の悪事とスタイル。
地位・金・女と露骨に追求しすぎると好感度が下がるものばかりを素直に追求する悪代官
こんな素直な欲望を持って止まない悪代官が、かわいく思えるのは私だけでしょうか?
そのうち、悪人考察シリーズでもやろうかな…