私はハーモニカが好きだ。持っているハーモニカは、最初は、形見のお父さんの複音ハーモニカC調24穴だった。それと、小学生時代に買ってもらい、学校の音楽の授業で使っていたヤマハシングル。

 私は一応、中学時代にクラシックギター、作業所に通った頃にもクラシックギター、ピアノを習ってはいたが、モノにはなってはいない。

 この後、私は、フォーク・アコースティックギターを独学で練習する日々が続いたが、これもモノにはならなかった。しかし、同時に、テンホールズ・十穴ハーモニカ・ブルースハープを、最初は郡山市の駅前にある、アティという雑居デパートの最上階にある、「島村楽器」で、当時五百円と消費税で、アリア、というメーカー?ブランドのそれを買った。

 その後、「十字屋楽器」という、同じく郡山駅前の楽器店で、CD付きの、トンボメジャーボーイを購入した。

 その時に、個人的に、独学で本など買い、「ベンド」なども身につけて、一応色々な曲が吹けて、技術を勉強したが、またしばらくすると、楽器から離れた。

 その前後にも、クロマチックハーモニカを、私はパソコンのインターネットのポチっとネット販売で買い求めたが、そのクロマチックの複雑さ、それから、私の場合、ケチって八穴の、最も小さなクロマチックハーモニカであり、教則本に付いていけなくなった。それで、楽器を辞めた。

 その後、宗教を日蓮正宗に代えて、生活が一新した時、私は今度は何か習い事をしようと考え、イトーヨーカ堂にある、最上階の、ヨークカルチャーセンターにて、複音ハーモニカを習った。当時は健在だった、酒井勝治先生に習った。

 その時に、スズキ楽器の、日本製スズキスペシャルの、C調、C#調の複音ハーモニカを先生に買ってもらった。私は一生懸命練習に励んだ。

 その後、半年ほどして、いちいち、ハーモニカを吹き吸いする前に、歯を磨き直す作法がイヤな感じであり、私はカメラは一瞬にしてその場を切り取り写す、今度は写真講座を取ったが、それも、ハーモニカほど、経済的に楽かと思ったが、全てがお金が絡んだ話であり、お金が余りに掛かり過ぎ、これは、余程の御大尽でなければ無理、と判断し、それも数か月で辞めた。その頃母の徘徊が始まった事も大きかった。

 そして、最近になり、アマゾンで、本当に久しぶりに、中華製の複音ハーモニカを、今年の冬の終わりに買った。これにハマり、それからは、今度は日本メーカーの、スズキ、トンボの複音ハーモニカを買い求めた。

 これが、下手の横好きの、私が目下、趣味の最たるものとして、自身の指針ともなっている。ハーモニカを吹く時は、いつも楽しい。この趣味は、口が曲がっている人や口角が下がっている人は直り、肺の為にもとてもその吹き吸いが肺活量の活用、呼吸の訓練には本当に抜群に良いと言われている。病院などで、肺の悪い人に、リハビリでハーモニカを取り入れている所もあるという。

 とにかく、ハーモニカ一台で、どんな音楽でも吹ける。多少、音楽の傾向性もあるんだが、私は、複音ハーモニカが得意とする、文部省唱歌、童謡、歌謡曲、フォークソング、Jポップ、懐メロ、演歌、等々の、独特のあの音色豊かな音楽が大好きであり、私にはピッタリだと思っている。

 いまでは、事前に歯を磨く事も苦ではなくなった。

 そうして、楽器一台が、数千円程度と、安い。正に万民庶民の味方、複音ハーモニカである。

 この楽器を、私は、とことんまで、追及し、付き合ってゆきたい。