この、面会、面談、見学会の前に、私は一時間早く、郡山駅前に、自転車で着いていた。

 

 西口駐輪場に自転車を止め、その足で、駅ビル「エスパル」に入った。

 そして、三階だったか、エスカレーターに乗り行くと、そこの一角に、書店があった。「くまざわ書店」という本屋だった。

 最初は、文芸春秋という、千三百円する雑誌を手にしていた。そこには、芥川賞受賞作二作が載っていた。

 けれども、マイナポイントでのauPAYで買うには、高すぎると思い、手から離し、元の棚に置いた。

 そして、次は、文庫本の方の棚を物色した。

 まずは、自分がいつかは読んでみたいと望んでいた、小学校中学校の、国語科での試験の時に、彼女の文章、小説、短編、エッセイの様なものを多く読んで、私は子供ながら、当時から、その作風の素晴らしさに感嘆の声を上げていた。台湾で飛行機事故で亡くなられた、「向田邦子」さんの文庫本を、その場で探した。

 新潮文庫の「男どき女どき」という、短編小説と、エッセイ・随筆の、合わさった文庫本。

 それと、先日亡くなられた、歴史物、鎌倉時代に強く、歴史小説家が、男が司馬遼太郎ならば、女が永井路子と言われる程、女性の機微、女性なりの考え、思想を書かせたら、この人の右に出る者はいない、と言える、「永井路子」さんの大作、「北条政子」を購入した。これらも、スマホ登録の、auPAYにて、サイフからはお金を使わずに、電子マネーで、買いました。このくまざわ書店でも、電子マネーは、ちゃんと使えました。

 その二冊の本を持って、私は面接時間すれすれで、そこのビルに入り、中を進むと、もうすでに、A相談室のSさんが、先述のマナビ―さんで待機して、私を迎えてくれた。

 その日は、その後、一時間くらい、私とそこの職員双方が語り合い、話は、決着がついた感があった。

 そうして、その見学が終わり、私と相談員のSさんとは、このビルの入り口で二手に分かれ、Sさんは車の停めてある近くの駐車場へ、私は自転車の停めてある郡山駅西口駐輪場へと別れて、それぞれ、自分の住まいや、仕事場に、帰って行った。