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さて、ALSの影響で、歯の咬み合わせがおかしくなる時がある。

不随意に歯が動くのである。

上下の奥歯が石臼を擦るような動きをする。

(間に蕎麦の実でも置けば挽いてくれそうである、、、)

何度も奥歯が擦り合わさると、歯が擦り切れてしまいそうで心配になる。

擦り切れる、という言葉から、「五劫の擦り切れ」という言葉を思い出した。


「五劫の擦り切れ」は、「寿限無」という落語に出てくる。

ある夫婦のもとに男の子が生まれた。

良い名前が思いつかない父親は、寺の和尚さんに相談に行く。

和尚さんは、まず「寿限無(じゅげむ)」という名を提案する。

「寿、限り無し」という意味の縁起の良い名前だ。

父親は、それに満足しなかったので、和尚さんは次々に縁起の良い名前を提案。

父親は全部を気に入ってしまい、全て繋げて名前にしてしまう。

結局は、名前が長すぎて面倒になるという笑い話だ。


その名前であるが、次のものである。長すぎなので中略した。

、「寿限無(じゅげむ) 寿限無(じゅげむ) 五劫(ごこう)のすりきれ

、、、中略、、、、長久命(ちょうきゅうめい)の長助(ちょうすけ)」


この長い名前の一つとして出てくるのが、「五劫の擦り切れ」だ。

「天女が三千年に一度、舞い降りてきて大きな岩を衣でひらりと撫でる。この岩が擦り切れてなくなってしまうことが一劫。」

「五劫の擦り切れ」とは、それが5回あること、つまりほぼ永遠の時間を意味する。


改めて「寿限無」の落語を思い出してみて、

私の歯が「五劫の擦り切れ」のように擦り切れてしまう!という心配は無用な事に気がついた。

さすがにそこまでは!!である、、、