飼い主さんと動物の
架け橋を作り支える獣医師
かわの わいちろう
です
《獣医師かわの わいちろう》
◆飼い主さんに寄り添って20年
◇町医者(総合診療医)だからこそ出来る事がある
◆獣医療をより身近に感じて頂けると幸いです
飼い主さんにとって、動物にとって
自分の経験を活かし何か出来る事はないか。
飼い主さんと動物の架け橋を作り支える為に
現在獣医師臨床現場その他も含め活動中
人でも身近な、中耳炎
人で中耳炎になった事がある方は
多いのではないでしょうか？
うちの息子たちも小さい頃、
中耳炎でとても痛がっていたのを
思い出します。
動物でも当然、
痛みはあるでしょう。
今回は、
「中耳炎とお耳の構造」
についてのお話しです。
無症状で見つかることも
現在、私が診療を行っている施設では、
神経科の２次診療が行われています。
神経科ですので
MRIを受ける動物が多いのですが、
その子たちの中で
「たまたま中耳炎が見つかる」
こともしばしば見受けられます。
動物でもひどい場合は
頭が傾いたり症状が出ますが、
無症状の事も多いのです。
なぜ気付けない？
外から見ても耳はきれいなのに、
実は中では炎症が起きている事があるのは、
「鼓膜」が存在するからです。
お耳の構造は？
「外耳炎」は、
動物病院でよく聞く診断名だと思います。
外耳はどの部分？
中耳は？？
- 外耳とは、耳の穴の鼓膜まで部分
- 中耳とは、鼓膜の向こう側の空間
外耳と中耳は、鼓膜で隔たれているのです。
中耳炎の原因は？
外耳炎の場合、
多くの場合で細菌感染を起こしています。
では中耳炎の場合、
鼓膜を越えて細菌が侵入する？
実は中耳は「耳管」という管で、
鼻の奥の方と繋がっています。
中耳炎の場合、
耳管を経由して細菌感染する事が
多いのです。
人が鼻をかむときに、
あまり無理に力を入れてかむと、
その圧力で耳管に鼻汁が侵入します。
それが原因で中耳炎になる、
というのがその一例です。
鼓膜が破れて膿が排泄
耳管から中耳に細菌が入り、
中で炎症が起き、膿が溜まります。
炎症によって耳管も腫れてしまい、
溜まった膿が排泄しにくくなる事が
あります。
そうして、
中耳にパンパンに溜まった膿は、
鼓膜を破り外耳に排泄されます。
このように膿が出てきてくれれば
気付きやすいのですが、
膿が出ない場合には気付きにくい時もある、
それが中耳炎です。
耳管の開通が大事
中耳に細菌が侵入するのは
耳管からですが、
膿を排泄させるのも耳管です。
中耳炎の治療には、
「耳管の開通」がとても重要
になります。
中耳炎の治療は、
耳管を開通させるために、
外科的、内科的治療が
施されます。
まとめ
今回は中耳炎とお耳の構造についての
お話しでした。
- 中耳炎はたまたま見つかる事もある
- 外耳と中耳は鼓膜で隔てられている
- 中耳炎は耳管からの細菌感染が多い
- 鼓膜が破れて膿が出て、はじめて気付くこともある
- 中耳炎の治療には耳管の開通が重要
次回更新は、5月31日（水）予定です。
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福岡犬猫往診クリニック
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