飼い主さんと動物の
架け橋を作り支える獣医師
かわの わいちろう
です
《獣医師かわの わいちろう》
◆飼い主さんに寄り添って20年
◇町医者(総合診療医)だからこそ出来る事がある
◆獣医療をより身近に感じて頂けると幸いです
飼い主さんにとって、動物にとって
自分の経験を活かし何か出来る事はないか。
飼い主さんと動物の架け橋を作り支える為に
現在獣医師臨床現場その他も含め活動中
血液検査で全ては分かりません!
血液検査で異常なし!
飼い主さんとしては、
数値が正常なら一安心ですよね。
でもこの血液検査、
よくよく考えてみると、
見ているのは数字だけなんです。
あくまで数字だけ。
今回は、
血液検査の簡便性と有用性
そして
落とし穴について
解説します。
血液検査の落とし穴とは?
血液検査の落とし穴は、
見ているのは数値だけで、
実際に体が
どうなっているかは
わからない
という点です。
- 骨の状態
- 肺の状態
- 腸の状態
- 膀胱結石や腎結石
- 腫瘍
- etc...
あげたらキリがありませんが、
つまり、
体の構造的な部分はわからない
のです。
では、体の構造は何でわかる?
それは、
画像検査です。
骨、肺、腸、その他諸々の臓器は、
レントゲンによって全体像を把握し、
エコーによって個別に断面を観察します。
つまり
血液検査でわかる事は限られている
という事になります。
画像診断についての過去ブログ参照↓↓↓
されど血液検査、やはり簡便性と有用性はある
とはいえ、
血液検査でしかわからない事
が多々あることも事実
です。
血液検査が優れている点は、
- 赤血球などの細胞の数
- 血糖値
- 腎機能を数値化
- 肝臓の障害度合を数値化
- 肝臓の機能を数値化
- 炎症の程度を数値化
- etc...
こちらもあげたらキリがありませんが、
わずかな少量の血液で
多くの情報が得られる
のです。
また、レントゲンやエコーと違い、
仰向けの姿勢で保定されたりなどの、
肉体的・精神的な負担も
ほとんどありません。
まとめ
- 血液検査
- 画像検査
これらが、
それぞれ見ているところが違う
という事がわかって頂けたでしょうか。
血液検査が正常だったからと言って、
大丈夫とは言い切れません。
逆も然り、
画像検査で異常がなかったからと言って、
大丈夫とは言い切れません。
各々の検査で
守備範囲が違うからです。
しかし、これらの組み合わせで
守備範囲が広がる
=診断の精度がグンと上がる
という事なんです。
どのくらい精度が上がるかというと、
パーマンで言うところの
パータッチくらい精度が上がるイメージです。
詳細な説明は割愛いたします(笑)。
次回更新は、10月31日(月)予定です。