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カズの大学受験も終わり、
無事合格も何校かから貰えた頃。



カズのおばあちゃんの容態が
悪くなったという報せを聞いた。
カズは毎日のように病院に通っている。

もう受験も一段落してるので
病院まで送っていくこともある。

「いいのに」って言うけど
今カズが会える唯一の身内だし、
なんとか良くなって欲しい。





相葉くんだけはなんだか落ち着かなくて。




「二宮、大学行ったらやめんのかな」

「なんで?」

「最近全然いないんだよ、店」

「あーおばあちゃん具合悪いって言ってた」

「翔ちゃんは会えてんのに?」

「いや、俺病院まで乗せてっただけだし」




それでも納得いってないみたいで。
なんか店に迷惑かけなきゃいいけど。
ってか学校は大丈夫かな。
もう二宮は卒業式くらいしか
来ないはずだから大丈夫かな…。




「俺今日もう1回行ってこよう」

「やめなよ相葉くん…他にもいい子いないの?」

「翔ちゃんはいたの?」

「…俺最近探してねぇもん」

「やっぱ行くわ」




あーもう。
これは着いていかなきゃヤバいよね。
一応教職だからさ、騒ぎ起こしたら
終わりよ?俺ら。




ついて行こう。
あの人ほんとに行くって言ったら行くんだよ。