http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110321/t10014803151000.html

これは今回の震災にて、震災地にて地域単位や自治体単位でも逢い付いている。避難者は四十万人、県外避難は2万三千人になる。何しろ被災地は宮城、福島、岩手などかなり広範囲に渡っている。

過去にも、集団避難が行われた事がある。三宅島の大噴火では島民の方々ごと一斉に本州に避難した。それからが大変だ。何しろ避難解除まで相当の年月が懸かった。それまでに地域社会の紐帯を護るのか困難な作業だった。三宅島を無人島として廃島にするわけにはいかない。過疎地の廃村化は唯でさえ、容赦なく進んでいる。

避難される方が大規模になったのが、阪神淡路大震災の時だった。だが避難地の指定に当たって籤引き方式を採った。その為に地域社会の紐帯が破壊された。周囲に人間関係が壊滅する。高齢者や傷病の方々が積極的に新たな人間関係を作るには至らない。孤独死も相次いだ。

結局は過去の教訓だ。誰でも好き好んで歳をとる訳でも傷病になる訳でもない。誰もが新天地で新たに未来を独力で切り開く事のできるわけではない。日本は着実に超高齢化社会を迎える。天災は不可避だ。現在、避難地となっている地とて、いつ被災地にならない保障などどこにもないし、過去の歴史を語れば、その過去など幾らでもある。